投資はいつから始めればいいのでしょうか。投資で利益を出すには「安く買って、高く売る」必要があるので、なるべく安いときに始めたいと思う人が多いでしょう。
しかし、市場を予測することはできないので、現実的ではありません。この記事では、初心者が投資を始めるべきタイミングや失敗しないコツについて解説します。
証券口座の新規開設が増加傾向
新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化懸念で、2020年3月の日経平均株価は30%以上も下落しました。しかし、新規に口座を開設する人が増えています。某大手ネット証券では、3月の新規口座開設数が16万件を超え、過去最高となりました。
しかも、30代以下の若い世代が多いのが特徴です。今回のコロナショックによる下落で、これまで投資をためらっていた若年層や投資初心者が動き出したとみられています。
とはいえ、投資を始めるのを躊躇している人も多いのではないでしょうか。実際、株式投資を始めても利益が出ている人ばかりではありません。
悪いタイミングで売買して失敗してしまう理由
感情に左右されて売買する
投資で失敗してしまうのは、株価の動きを見ながら感情に従った売買をしてしまうからです。株は、値下がりして割安になったタイミングで買うのが王道です。しかし下落している株は、「まだ下がるかもしれない」と考えて敬遠してしまいます。
そして、ランキング上位銘柄で値上がりしている株や、Twitter等のSNSで人気のある銘柄を選びがちです。しかし、そうした銘柄はすでに割高になっている可能性があるので注意が必要なのです。
売却するときのルールを決めていない
また売却するときは、きちんとルールを決めておくことが重要。しかし急落場面では、恐怖心から焦って売ってしまいがちです。また緩やかに下落する局面でも、「いずれ株価が戻る」と塩漬けしてしまう投資家が多いのです。
値動きに動揺して売買しないためには、以下の点に気をつける必要があります。
株価の動きを過度に気にしない
感情に振り回された状態で投資判断しない
売買回数をむやみに増やさない
投資のタイミングを気にしなくていい「積立投資」
積立投資とは?
積立投資とは、あらかじめ決まった金額を続けて投資すること。たとえば、毎月1万円ずつ投資信託を購入していきます。定期的に買い続けるので、売買タイミングを気にする必要はありません。積立投資のメリットは、一括投資のような大きな損失を被るリスクを減らせることです。
積立投資における「ドルコスト平均法」
一定額で定期的に金融商品を購入することを「ドルコスト平均法」といいます。ドルコスト平均法なら、価格が安いときに多く購入し、価格が高いときには少なく購入します。ですから、平均購入単価を低くできるのです。
投資信託をドルコスト平均法で購入する場合、基準価額が下がっても口数を多く購入できます。積立投資なら相場が下がっても口数を多く買えるので、「下がっても大丈夫」という安心感があるのです。
ですから、投資を始めるタイミングに悩むこともありません。「投資を始めよう」と考えたときに、積立投資を始めるべきなのです。
初心者には「長期での積立・分散投資」がお勧め
長期での積立・分散投資は、リスクをコントロールして一定のリターンをもたらしやすいという特徴があります。ですから、投資初心者にとって望ましい資産形成のやり方であるといえるでしょう。
積立投資には「投資信託」が最適
長期での分散・積立投資には、投資信託が適しています。投資信託の特徴は、主に以下の3つです。
①少額から投資できる
株式や債券に投資するには、ある程度まとまった金額が必要ですが、投資信託なら少額から始めることができます。
※西日本シティ銀行では、月々1,000円から始めることができます。
②分散投資できる
投資信託は、株式や債券など複数の商品に分散投資する金融商品です。
③専門家による運用
投資信託は、金融や経済に関する高度な知識を身につけた専門家(ファンドマネージャー)が、投資家に代わって運用してくれます。
初心者が売買すべき投資信託とは?
日本には、6,000本以上の投資信託があります。投資初心者が、長期投資に適した投資信託を選ぶのは困難です。手数料が高く長期投資に向かないものも多いからです。初心者が投資信託を選ぶ際は以下2点の確認をお勧めします。
投資信託を選ぶ際のポイント①:運用期間が無期限の投資信託を選ぶ
まず、投資信託の運用期間は、無期限のものを選ぶようにしましょう。長期投資は最低でも10年以上運用するので、途中で運用が終わってしまっては意味がないからです。
投資信託を選ぶ際のポイント②:全体に分散投資する
そして、世界経済全体に分散投資しておくことも大切です。日本は少子高齢化が進み、人口が減っているので、将来は経済的に厳しい状態になる可能性があります。しかし世界には、今後も成長を続ける国がたくさんあります
ですから、世界の株式や債券に幅広く分散投資しておけば、成長を続ける国や企業に投資できるのです。
つみたてNISAを利用するのもおすすめ
つみたてNISAの特徴
「つみたてNISA」とは、少額からの長期・積立・分散投資を支援するための制度です。投資で得られた売却益(譲渡益)や分配金が非課税になります。投資対象は、金融庁が厳選した投資信託とETF(上場投資信託)です。
「つみたてNISA」の主な特徴は、主に以下の4つです。
年間投資上限(非課税投資枠)は40万円
非課税となる期間は最長20年
買付は積立のみ
対象商品は一定の条件を満たす投資信託
積立投資を始めようと考えている人は、非課税制度の「つみたてNISA」を利用するようにしましょう。
まとめ
投資を始めるべきタイミングについて解説しました。常に動き続けるマーケットにおいてベストのタイミングを見極めるのは困難ですが、「ドルコスト平均法」を使った積立投資ならタイミングは重要ではありません。
また、資産運用の王道である「長期・積立・分散」投資は、長く続けるほどプラスリターンに収束して収益のバラつきも小さくなります。つまり、投資のタイミングとしては「今すぐ」始めることが大切といえます。
西日本シティ銀行ではアプリで簡単に投資信託口座を開設することができます。詳しくは以下のリンク先からご確認ください。
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証券外務員1種
証券会社でマーケットアナリスト・デリバティブディーラーを経て個人投資家に転身。投資歴は20年以上。現在は、日経225先物を中心に、現物株、FX、CFDなど幅広い商品に投資している。