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不動産以外でも活かせる!宅建の資格をもっていると有利な職業や仕事を紹介

By renewサポーターズ

|
公開日 2021.07.20

宅建士(宅地建物取引士)は国家資格のなかでも有名で、毎年およそ20万人の方が受験しています。

しかし受験を考えている方のなかには、

「宅建士を持っていても資格の名前からして活躍できる場は、不動産業に限られるのでは・・・」

と感じている方も多いのではないでしょうか。

結論から申し上げますと、宅建士の資格は不動産業界に限らず幅広い業界で活躍できます。

この記事では、宅建試験の概要や宅建士として具体的に活躍できる業界について解説します。気になる方は参考にしてください。

宅建(宅地建物取引士)試験とは?

そもそも宅建士ってどんな資格?と疑問に思われている方も多いと思います。

宅建士は士業のなかでは簡単と言われる試験ですが初学者からすればかなり難しいと感じることでしょう。

試験について

  • 難易度および合格率
  • 合格に必要な勉強時間

の観点から確認していきます。

難易度および合格率

宅建試験の過去5回における合格率は、

実施年度

受験者数(人)

合格者数(人)

合格率

令和2年度10月

168,989

29,728

17.6%

令和元年度

220,797

37,481

17.0%

平成30年度

213,993

33,360

15.6%

平成29年度

209,354

32,644

15.6%

平成28年度

198,463

30,589

15.4%

となっています。

合格率を見ても6人に1人しか合格できない試験のため、決して簡単な難易度とは言えないでしょう。

参考までに社労士・中小企業診断士・司法書士など、他の士業は合格率が5%前後と言われています。

宅建士が簡単と言われる理由は、あくまでこれら難関資格と比較した相対的な話であり、試験自体が簡単なわけではありません。その点は注意しましょう。

合格に必要な勉強時間

宅建試験に必要な合格時間は不動産経験がない方を基準として250時間ほどと言われています。

参考:独学で宅建士に合格できる?勉強時間の目安は250時間!|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

しかしこの250時間はあくまで基準です。

法律をかじっていたり実務経験がある場合は短くなりますし、逆に勉強が苦手な方であればさらに時間はかかることでしょう。

いずれにしても勉強時間は長期間に及ぶので、しっかりとスケジュールを立てて勉強したいですね。

試験の内容についてもっと知りたい方は

宅建(宅地建物取引士)の難易度は?気になる合格率や宅建資格が必要な職業を紹介

をご覧ください。

【必見】宅建士にしかできない業務とは?

宅建士の活躍できる場所は不動産業界だけではありません。

具体的には

  • 不動産業界
  • 建築業界
  • 金融業界

など、幅広い業界で活躍できます。

それぞれの業界でもさらに業種が分かれるため、確認していきましょう。

不動産業界

まず宅建士と一番結びつきが深い不動産業界から確認します。

不動産業界と一口に言っても

  • 不動産事務
  • 不動産営業
  • 不動産管理

などの業種に分けられます。

不動産事務

不動産業を営む事務所ではそもそも業務に従事する者5人あたり1人以上の割合で、専任の宅建士を設置する義務があります。

事務所の規模が大きくなれば大きくなるほど宅建士の需要も増えるため、必須の資格と言えるでしょう。

不動産営業

不動産営業を行うだけである場合、宅建士の資格は必要ありません。

しかし、知識がなければお客さんに内容を説明できず、お客さんからの信頼も得られないため数字を挙げることは難しいでしょう。

また、営業自体はできても契約時に必要な重要事項の説明や契約書への記名押印は宅建士しかできません。

せっかくお客さんを取っても契約は宅建士に任せるとなると自分の成果も上がらないため、宅建士を取って契約まで自分でできるようになりたいですね。

不動産管理

不動産の管理も宅建士における大切な仕事です。

どの地区にどんな建物があって、その立地における強みや弱みは何かといった知識や情報は宅建士をもってしないと理解できなかったり知りえなかったりする場合が多いです。

こちらもお客さんの要望に対して知識を基に的確かつ迅速に案を出せることが宅建士の強みとなるため、その強みを最大限生かしたいですね。

建築業界

不動産と少し近い業界で建築業界でも宅建士は活躍できます。

建築業界での宅建士における役割としては

  • 不動産売買
  • 現場監督

が挙げられますね。

不動産売買

建築業界の主な仕事は建築なので、今までは宅建士よりも建築士の資格を持った大工の方が需要はありました。

しかし建築会社で建てた建物は不動産会社を仲介し、そのマージンを多く払っていたことから自分たちで直接売りに出した方が費用を抑えられると考える会社も増えてきました。

不動産はいくら自分たちが建てたと言えど、宅建士を持つ人でなければ売ることはできません。

そのため、最近では不動産でも宅建士の需要が高まりつつあります。

現場監督

不動産を建てるにあたって、土地計画法などの知識なしに建ててしまうと法律違反となり売りに出せません。

そのようにならないためにも、建築会社では事前に徹底的な調査をします。

不動産に関する法律は宅建士でも深く学ぶので、事前調査において役に立つことは言うまでもありませんね。

金融業界

宅建は金融業界とも親和性が高いとされています。

なかでも

  • 銀行
  • 保険会社

に務める方の多くは宅建資格を保有していることが多いです。

銀行

銀行では金融商品として、建物への投資を扱うケースも増えつつあります。

とくに最近では海外労働者の流入や地方による不動産投資が盛んに見受けられます。

また、銀行では昇進・昇格に資格が必要で宅建士の資格は高く評価されることからも、取得しておいて損は無いと言えるでしょう。

保険会社

保険会社でも宅建の資格は高い評価を得られることでしょう。

とくに保険会社では住宅ローンに関する問い合わせが多く、宅建士の知識は必要不可欠です。

保険のセールスマンが持っている名刺にも、ファイナンシャル・プランニング技能士とあわせて書かれていることが多いので機会があったら確認してみるとよいでしょう。

【仕事は楽?】宅建士の資格をとるメリットは?

宅建士の活躍できる業界は広いとご紹介しましたが、それ以外のメリットも大きいです。

具体的には、

  • きつい仕事から転職できる
  • 男性女性関係なく年収アップを狙える

といった点が挙げられます。

きつい仕事から転職できる

宅建士は士業であり、先ほど紹介したように宅建士にしかできない独占業務を持っています。そのため、未経験でも宅建士を持ってさえいれば転職できる可能性は大いにあると言えるでしょう。

そのため不動産業界をはじめとする多くの職場から引く手あまたで、求人を見ていても大企業やホワイト企業の求人もよく見られます。

前の仕事がきつくて嫌で、一念発起して宅建士を取って転職した、と言うパターンはよく聞きますね。

男性女性関係なく年収アップを狙える

宅建士の資格は価値が高く、持っているだけで登録料を企業側に負担してもらえることはもちろん、手当がついて年収アップにつながるケースもよく見られます。

とくに大企業であれば月3万円ほどつく場合もあるので、生涯年収に換算するととてつもない額になりますね。

資格手当は男性女性関係なくつきますし、女性の方で育児・出産を機に一度仕事を辞めた方でもそのブランクを埋めるほど好待遇を狙えます。

宅建士に関するよくある質問

宅建士の資格について、よくある質問もまとめてみました。

具体的には

  • 宅建士の仕事は飽和状態でもうない?
  • 効率よく勉強できる通信講座は?

といったことが良く問われます。

宅建士は飽和状態で仕事がない?

宅建試験は毎年20万人前後の方が受験し、合格率は15%前後であるため、年間で3万人前後の宅建士が新しく登録される計算になります。

そうすると今に宅建士が飽和するのでは?と不安に思う方も多いことでしょう。

さらに最近では少子高齢化が進み居住者も減りつつあるため、なおさら不安ですよね。

しかし、宅建士の仕事が将来すぐになくなることはしばらくは無いと言えます。

筆者自身製造業に務めているため直に分かるのですが、確かに少子高齢化に伴い日本の労働力が減っていることは事実です。

その労働不足を補うため、とくに製造業では外国人労働者を国内で雇い入れる傾向が目立ちます。外国人の方々にも当然住居は必要なため、不動産の需要もなくなりませんね。

また、先ほども触れたように宅建士が活躍できる場所は不動産業界だけでなく建築業界や金融業界へと広がりつつあります。

毎年宅建士が3万人と、すごい勢いでライバルが増えることは事実ですが、需要もそれに伴って増えています。

このことからも仕事がないのではなく、働き方次第ではむしろ可能性は無限大と言えますね。

効率よく勉強できる通信講座は?

宅建試験は合格率が15%と狭き門です。

そのため通信講座を受講しようと考える受験者もよく見受けられます。

よくおすすめの通信講座は?と聞かれるのですが、筆者としては

  • フォーサイト
  • スタディング
  • ユーキャン

の3社がおすすめです。それぞれの講座における特徴やおすすめポイントについて紹介します。

フォーサイト

通信講座名

宅建・宅地建物取引士通信講座

教材内容

・フルカラーテキスト
・問題集
・高クオリティ解説動画

料金(税込)

59,800円~

学習期間

該当年度の12月まで

フォーサイトはフルカラーテキストとハイビジョン講義が強みの通信講座です。

試験の傾向を徹底的に分析しているため学習内容が絞られており、最低限の学習で合格できるといった特徴があるので挫折しにくいと評判があります。

2020年度におけるフォーサイト受講者の合格実績は、全国の3.92倍で65%を超えていることからも安心できる講座と言えますね!

万が一落ちてしまった場合でも、条件を満たせば全額返金される保証制度もあるので必見です。

フォーサイトのFP講座の口コミを見る

スタディング

通信講座名

スタディング 宅建講座

教材内容

・Webテキスト
・スマート問題集
・セレクト過去問

料金(税込)

19,800円~

学習期間

該当年度の10月まで

スタディングは他の通信講座と比較しても圧倒的に価格が安く、2万円以内で受講可能です。

テキストや講義もすべて電子で完結している点も見どころですね。

スマホ1台あれば休み時間や通学・通勤時間などのスキマ時間を使って勉強できるので、忙しい方でも安心できます。

ユーキャン

通信講座名

ユーキャンの宅建士速習講座

教材内容

・基礎テキスト
・実践テキスト
・講義動画

料金(税込)

63,000円

学習期間

最短3か月

ユーキャンの宅建士速習講座は、各教材のクオリティが高いだけでなく質問制度や模擬試験など、サポートの手厚さも見どころです。

他の通信講座と比較すると少々高いですが、分からないところを何回でも講師に質問できるといった点で大きな安心感を得られます。

1本1本の動画が数分単位と言うのも手軽に受講できてよいポイントです。

ユーキャンのFP講座の口コミを見る

まとめ:宅建資格は不動産以外でも十分役立つ!

今回は宅建資格がどのような業界で活かせる資格なのかについて解説させていただきました。

宅建士は不動産業界ではもちろん、建築業界や金融業界でも活躍の幅が広がっている注目の資格です。

資格手当が数万出るところもあり取っておいて損はない資格なので、気になる方は通信講座などを活用してチャレンジしてみてください!

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  • 資格

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