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起業アイデア7選!新規事業の成功を実現させるためのビジネスモデルとは?

By 松田 聡子

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2020.06.30
起業・創業・独立に対する考え方

起業・創業・独立に対する考え方

現代は起業しやすい時代

「起業」とは、法人・個人に関わらず、新しく事業を起こすことです。今はパソコン1台でビジネスを始められる時代のため、学生や主婦なども起業に関心を持ちやすいといえるでしょう。多額の資金も必要なく、自分1人でも始められるスモールビジネスが注目されています。

起業の目的を明確にする

起業プロセスの第一歩は、「起業の目的を明確にする」ことです。これは「事業を通して何を成し遂げたいのか」を決めることを意味します。

例えば農業で起業するなら、「無農薬野菜を多くの人が買いやすい値段で提供することで、食の安全や健康面で社会に貢献する」というようなものが考えられます。このようなブレない目的があれば、事業について前向きに取り組んでいけるでしょう。

起業による自身のゴールを設定する

社会的な目的のほか、起業の際は自身の生活に関するゴールを設定しておくことも大切です。「子どもを大学まで通わせるために、より多くの収入を確保したい」「仕事と育児を両立させるために、融通のきく自営業を始めたい」などの目的を持つことで、起業を成功させるためのモチベーションを維持できるでしょう。

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自身に合うビジネスを見つける方法

起業アイデアの見つけ方・探し方

「起業したい」と思ったときに、すでに自身のビジネスで何をしたいかが決まっている人は、そのビジネスに関する情報を集めることがスタート地点となります。

一方で、「起業したいけれど、何をしたらよいかわからない」と立ち止まってしまう人もいるかもしれません。どんなビジネスをすべきか迷ったとき、起業アイデアの見つけ方にはどのような方法があるでしょうか。

自身のスキルや趣味をビジネスにできないか考えてみる

一番簡単なのは、現在会社勤めでやっている仕事で独立開業することです。

もし固定客がいて、独立しても取引をしてくれるなら、順調なスタートを切ることができると考えられます。そうでない場合でも、持っている資格や特技、趣味などがビジネスにつながらないか検討してみましょう。

あなたの得意なことが、ほかの人にとって助けになったり必要とされたりすれば、対価を得ることにつなげやすいといえます。自身の得意なことや好きなことが仕事になれば、工夫や改善することも苦にならず、長く続けることができるでしょう。

「他人の悩み」にフォーカスする

他人の悩みを解消できるようなモノやサービスを提供できれば、それは立派なビジネスになるといえます。まずは、あなた自身が日常で不便に感じていることや、「こんなサービスがあればよいのに」と思うことをピックアップしてみるのがおすすめです。

すでにあるビジネスの真似をする

ビジネスアイデアといっても、今までにまったくなかったものを生み出さなくてはならないわけではありません。既存のサービスで成功しているビジネスの真似をするのも一つの方法です。

真似をする際には、そのビジネスがなぜ成功しているのか、どのような部分が受け入れられているのかを考えましょう。その上でカスタマイズすべき点などを洗い出し、自身の目指すビジネスに合うようにアレンジしたり、オリジナルの魅力をプラスしたりすることが大切といえます。

これからの時代におすすめの起業アイデア7選

これからの時代におすすめの起業アイデア7選

参考までに、筆者おすすめの起業アイデアをいくつかご紹介しましょう。

①ネットショップ運営

初期費用がほとんどかからないのがメリット

ネットショップは店舗が必要ないので、商材さえあれば初期費用をほとんどかけずに始められます。最近では老若男女問わずにネットショップの利用は一般的になってきているため、商品のジャンルはさまざまなものが考えられるでしょう。

コロナウィルスでマスク不足の折には、ハンドメイドの布マスクなどが人気を集めるなど、今何が求められているかを考えることが大切といえます。

便利なネットショップ開設サービス

ネットショップの開設に関するサービスを提供している業者を利用するのも一つの手です。自身でウェブサイトを持たなくても、「base」や「stores」などを利用すれば、知識がなくても初期費用無料で簡単にネットショップを開設することができます。

②士業(社会保険労務士・中小企業診断士など)で開業

資格を取得してビジネスにつなげる

資格取得の難易度は高いものの、これらの資格があれば、さまざまな方法でビジネス展開ができると考えられます。最初は自宅で開業することも可能なので、資格さえあればそれほど多くの資金がなくてもビジネスを始められるでしょう。

マーケティングのノウハウを学ぶことも大切

近年の不況下で資格取得はとても人気がありますが、「資格さえあれば食べていける」という考えは危険といえます。資格を活かすには、そのサービスを必要とする人がいなくてはならないからです。

例えば、社会保険労務士には社会保険の手続き代行のような独占業務がありますが、新規顧客を探すのは簡単なこととはいえません。せっかく難しい資格を取得するのなら、それを活かすためにビジネス展開を考えて臨むことが大切といえるでしょう。資格を取ったあと、顧客が増えている士業の事務所に就職し、マーケティングのノウハウを学んでから独立するのも一つの方法です。

③農業

現在の新規就農者の7割は30代以下

日本の食料自給率(平成30年度、カロリーベース)は約37%と低く、さらに近年の食の安全に対する意識の高まりから、国内産の農作物のニーズが高まっていると考えられます。こうした背景から、現在は新規就農者の7割が30代以下と、農業をビジネスチャンスと捉える人が増えているといえます。地方に移住して新規に就農するケースなど、農業は今後も追い風の吹く産業といえるでしょう。

未経験者にとってはリスクが高いことも

農業経営統計調査によると、2014年(平成26年)の農家の平均年収は456万円です。経営形態や栽培する作物によって収入に差があると考えられるほか、新規就農にはトラクターなどの農機具の購入やビニールハウスの設置など、多額の初期投資が必要です。ゆえに、未経験者がいきなり農業に参入するのはリスクが高い場合があります。まずは農業法人に就職して、栽培や農業経営のノウハウを学んでからの起業をおすすめします。

④保育ママ

待機児童の解消を目的とした制度

待機児童の解消を目的とした子どもの受け入れ先の一つに、「保育ママ」があります。「保育ママ」とは、保育園に入園できない子どもを、地方自治体の認定を受けた家庭福祉員が主に自宅で保育する制度です。

この制度は全国で行われているわけではなく、自治体によってはない場合もあります。自宅での開業を希望する人は、お住まいの自治体の制度について調べてみるのもよいでしょう。

保育ママになるための条件

保育ママになるためには自治体ごとに条件があります。具体例として、福岡県福岡市の事例を紹介します。

福岡県福岡市の場合、「家庭的保育室」という名称で、市が認定した保育士資格を持つ「保育ママ(家庭的保育者)」が、補助者と2人以上で、賃貸アパートの一室などを使い、家庭的な環境の中で、5人までの乳幼児の保育を行う事業をおこなっています。

福岡市「家庭的保育室」のご案内(福岡市サイト)

福岡市家庭的保育事業等の設備及び運営の基準を定める条例には以下の記載があります。

”家庭的保育者は,法第6条の3第9項第1号に規定する家庭的保育者のうち,市長が行う研修(市長が指定する都道府県知事その他の機関が行う研修を含む。)を修了した保育士であって,次の各号のいずれにも該当する者とする。

(1) 保育を行っている乳幼児の保育に専念できる者

(2) 法第34条の20第1項第4号に該当しない者”

最新の募集状況や要件については、各自治体の窓口にお問い合わせください。

⑤テイクアウト専門店

光熱費などのランニングコストが少ない

飲食業での起業を目指す人は、テイクアウト専門店や移動販売などから始めてみてはいかがでしょうか。

テイクアウト専門店は客席を必要としないため、調理スペースと販売スペースがあれば開業できます。スペースが小さければ、光熱費などのランニングコストも少なくて済むと考えられます。また、スタッフを雇わなくても1人で開業しやすく、人件費が少なくて済むこともメリットといえるでしょう。

客席がないことはメリットになり得る

客席がないことは、見方を変えると客数の限界がないとも考えられます。客席のある飲食店は客席の数が上限となり、満席の場合に新たな顧客を逃してしまう可能性もあるでしょう。その点において、客席がないテイクアウト専門店は回転率のよさも大きなメリットといえます。

また、2020年からのコロナ禍による飲食店へのダメージを考慮すると、今後はソーシャルディスタンスを意識した店作りの必要性も懸念されますが、客席がないことはそういった点でも有利といえるでしょう。顧客1人当たりの単価が低くなる傾向はあるものの、テイクアウト専門店は飲食業を低リスクでスタートさせるのに適した業態と考えられます。

⑥趣味や特技で教室を開く

ハードルが低く始めやすい

教室ビジネスは、専門知識と教えるスペースがあれば起業できる、ハードルの低いビジネスといえます。学習塾や料理教室、ヨガ、書道、ピアノ、バレエ教室など、あなたに何か特技があれば、まずは自宅で教室を開くことから始めてみるのはいかがでしょうか。

教室ビジネスのメリットは経費とリピート性

教室ビジネスで一番かかる経費は家賃です。ゆえに、教室として別途の家賃がかからない自宅で開業すれば経費を抑えることができ、利益率が高いと考えられるでしょう。

また、教室ビジネスはリピート性の高さが魅力です。月々の月謝は高額でなくても、例えば10年以上通ってくれる生徒さんがいれば、安定した利益を見込むことができるといえるでしょう。

通信講座を活用する方法

YouTubeなどを活用して通信講座を開けば、地域限定から全国区のビジネスにシフトすることも可能です。また、コロナ禍のような不測の事態が起こった場合、対面指導の教室は自粛を求められることも考えられますが、オンラインの通信講座なら売り上げがゼロになる可能性を回避することもできるでしょう。

⑦家事代行

個人でも参入しやすい

家事代行サービスは富裕層世帯、子どものいる共働き世帯、高齢者世帯、単身世帯の利用が増加傾向にあり、今後も伸びる可能性のあるビジネスと考えられます。家事代行業として起業する場合、資格取得や設備投資の必要がないため、個人でも参入しやすい業種といえるでしょう。個人で小さく始める場合、店舗を借りなければ開業費用をさらに抑えることも可能です。

民間の資格取得やフランチャイズでの開業

資格は特に必要ありませんが、顧客に安心感を持ってもらうために「整理収納アドバイザー」などの民間の資格を取得しておくのもよいでしょう。また、ホームページやポスティングでの集客がうまくいくか不安な場合は、フランチャイズを利用して開業するという手段もあります。

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アイデアを具体的な仕事としてビジネスモデルに落とし込むポイント

アイデアを具体的な仕事としてビジネスモデルに落とし込むポイント

起業の実現にはビジネスモデルの構築が必要

起業にはアイデアが必要ですが、それだけで起業を実現させるのは難しいでしょう。実際に起業するためには、事業内容を地に足の着いたビジネスモデルに落とし込む必要があります。ビジネスモデルとは、「ビジネスとして収益を上げて、継続していく仕組み」のことです。

ビジネスの環境を分析する

最初に、自身が考えた起業のアイデアが実現可能かどうかを把握するため、顧客のニーズや競合の状況などをチェックしておくことが大切です。「自身の商品やサービスを買ってくれる人はいるのか」「すでにどんなところでその商品やサービスは提供されているのか」などを調べ、ビジネスとして成り立つかどうかを考えてみましょう。実際に提供されている商品を購入してみたり、サービスを受けてみたりするのも有効といえます。

ターゲットを決める

本音をいえば顧客は誰でもよいかもしれませんが、どんな顧客をターゲットにしているかがはっきりしないままでは、商品やサービスを売ることは難しいといえます。「子育て中の30代」「一人暮らしの独身男性」など、年齢・性別・職業・家族構成などを絞り、具体的な顧客像を考えてみましょう。そうすることで、その顧客が何を求め、どんなビジネスをすれば喜んでくれるのかということがイメージしやすくなります。

商品・サービスを決める

次は、ターゲットになる顧客に向けてどのような商品やサービスを提供するのか、具体的な内容を考えていく段階となります。どんな商品なら、自身が設定したターゲットに喜んで買ってもらえるでしょうか。そこにオリジナルの強みを加えることができれば、競合との差別化を図ることができ、価格競争に巻き込まれるリスクを抑えることができるでしょう。

効果的な顧客獲得の方法を考える

顧客の開拓、宣伝方法などを考えることも大切なポイントです。お店を構えるようなビジネスの場合、立地がよければ宣伝をしなくても集客できる可能性がありますが、ほとんどの場合はチラシやインターネットなどで広告宣伝をする必要があると考えられます。

広告宣伝の媒体は、ターゲットによって適したものが変わります。例えば、インターネットの利用率が低い世代に向けてネット広告を出しても、大きな効果は得られないでしょう。限られた予算で効果のある宣伝活動を行うことが大切といえます。

自身のビジネスの収益を考える

初めて起業する場合、悩むことの代表例に「自身が提供する商品やサービスの値付け」が挙げられます。顧客にとっては安い商品が喜ばれる傾向にありますが、自身が受け取る利益があまりに少なすぎると、ビジネスを続けていくことは難しいでしょう。起業の際は、きちんと利益が出る価格の決め方を学ぶことが大切といえます。

まとめ

終身雇用という考え方の雲行きが怪しくなってきている今、地に足の着いた起業は検討に値する働き方と考えられます。自身の得意分野を活かしたり、小規模でコストを抑えながらできる内容を探してみたり、自身に合うビジネスの形で起業を検討してみましょう。また、起業をしたあとは諸費用が発生するため、法人カードの保有も検討するとよいでしょう。

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