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人・社会・環境に配慮した「エシカル消費」とは?暮らしの中で取り組める具体例を紹介

By 澤田 真里奈

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2022.11.02

近年では、SDGsのように人・社会・環境に配慮した行動が注目されています。エシカル消費もそのひとつであり、倫理的な消費活動をする動きが徐々に広まっているのです。この記事ではエシカル消費とは何か気になっている人へ向け、エシカル消費の基礎知識や具体的な商品例などを紹介します。

エシカル消費とは

エシカル消費とは人や社会、環境を考えて消費活動をすることです。エシカルは倫理的、道徳上といった意味があります。自分の行動が最終的にどのような影響を及ぼすか考え、より良い選択をする価値観といえます。

例えば買い物の際、環境に優しいエコ商品を選んだり、地域経済に貢献する特産品を選んだりすることがエシカル消費です。ものを選ぶときに自分の使い心地だけでなく、社会全体にとってどうなのか考えることが求められます。

エシカル消費により解決できる世界的問題とは

エシカル消費は、以下3つの問題解決に貢献します。

  • 貧困

  • 人権問題

  • 自然破壊

発展途上国では、低賃金や児童労働などの問題があります。そのような環境下で作られた商品を購入すれば、間接的に貧困や人権問題に加担していることになります。

また、自然破壊についても同様です。エコではない商品が売れれば繰り返しその商品は生産され、原料となる資源がどんどん消費されます。私たちの選択には意味があり、回りまわって世界の困っている人や破壊される自然を守ることに繋がるのです。

注目される背景とは?エシカル消費とSDGs

エシカル消費は、世界的目標であるSDGsにも掲げられています。そもそもSDGsとは、持続可能な世界を実現するために立てられた目標設定です。人類が美しい地球で長く暮らしていけるよう、貧困・紛争・気候変動・感染症の課題を解決するさまざまな取り組みとなります。

SDGs目標は17のテーマに分けられており、目標12「つくる責任つかう責任」がエシカル消費に関係します。

SDGsの目標12「つくる責任つかう責任」

SDGs目標12は、持続可能な世界のためにあらゆる資源を大切にする考え方です。さまざまな資源を大量に使った生産や、まだ使えるにも関わらず大量に破棄する行為は資源の無駄遣いです。生産する側と消費する側の両方が責任を持って資源を利用すれば、地球を守ることに繋がります。

例えば、生産者はなるべくゴミを出さないことや、必要な分だけを作ることなどに取り組みます。消費者は壊れたものを直して使ったり、食品ロスを減らしたりするなどの取り組みがあるでしょう。このような倫理的・道徳的な選択と行動が、エシカル消費なのです。

エシカル消費につながる商品・製品

エシカル消費につながる商品・製品は、意外と身近なところにあります。どのような商品・製品がエシカル消費に貢献するか知っておくことで、日々の買い物に活かせるでしょう。

ここでは、エシカル消費につながる身近な商品・製品を紹介します。

フェアトレード商品

商品の具体例は、以下のとおりです。

  • コーヒー・お茶

  • カカオ

  • コットン製品

  • 切花

フェアトレードとは、製品作りに携わった人が正当な賃金や扱いを受けられるよう、適切な価格で物を売り買いすることです。例えば安く売られているチョコレートは、原料であるカカオ豆の農園で児童労働や低賃金により作られている場合があります。

このような商品を買わなければ、貧困の連鎖を断ち切ることに繋がるのです。途上国と先進国、発注者と受注者といった立場の違う両者でも、フェアな取引になることが目指されます。

エコ・リサイクル商品

以下は、商品の具体例です。

  • 再生紙を使ったノートやトイレットペーパー

  • プラスチックをリサイクルした家具

  • 紙ストロー

環境への影響が少ない原材料でできたエコ製品や、資源を再利用したリサイクル商品がエシカル消費になります。資源の節約や再利用により、さらなる環境破壊を防げます。

オーガニック製品

商品の具体例は、以下のとおりです。

  • 食品

  • コスメ

  • 洗剤

オーガニック製品とは、農薬・化学肥料・化学物質などを使わずに作られたものです。オーガニックは認証基準が厳しく、第三者機関による有機認証を受けたものだけがオーガニックを意味します。

オーガニック製品は水や土、太陽など、自然本来の恵みを最大限に活かして作られます。人体にも優しいほか、土壌汚染や大気汚染などの環境破壊を抑制することにもつながります。

省エネ製品

商品の具体例は、以下になります。

  • 省エネ家電

  • 省エネ住宅

  • エコカー

省エネ製品とは、エネルギー消費量を抑えた製品のことです。稼働時にかかる消費電力が少ないものや、エネルギー効率が高いものなどがあります。エネルギー消費にはCO2排出が伴うため、地球温暖化を促進させてしまいます。省エネ活動で脱炭素化に努め、地球温暖化を社会全体で食い止めることが重要です。

なお、資源の無駄遣いを防ぐためにものを長く使うことは大切ですが、省エネに関しては最新の製品を使う方がおすすめです。旧製品は省エネ性能が最新のものより低く、エネルギー効率が良くありません。

地元や被災地の地産品

地元や被災地で作られた特産品を買うことも、エシカル消費のひとつです。地産品を買うことには、例えば次のようなメリットがあります。

  • 地元なので、食品輸送にかかるコストやCO2排出が少ない

  • 地元や被災地の応援、地域経済を活性化できる

  • 被災地の復興支援に繋がる

  • 耕作放棄地の増加を抑制できる

寄付付き商品

商品の具体例は、以下のとおりです。

  • 食品・日用品

  • 携帯電話

  • 専用ECサイトで販売している商品全般

寄付付き商品とは、商品価格の一部が寄付にあてられる商品のことです。例えばミネラルウォーターを購入すると、1本につき100円が発展途上国での井戸建設支援に充てられるなどがあります。

寄付をしてみたいけれど、ハードルが高いと感じている人におすすめのエシカル消費です。

エシカル消費の商品選びに役立つ認証マーク

エシカル消費に貢献したくても、どの商品を選べば良いか分からないこともあるでしょう。そこでひとつの指標としたいのが、一定の認証基準を証明するマーク・ラベルです。

例えば次のような認証マークやラベルを、日々の買い物で参考にしてみてください。

  • フェアトレードマーク

  • レインフォレスト・アライアンス認証

  • NATRUE認証

  • 環境ラベル

  • 省エネラベル

エシカル消費のために私たちができることは

上記で紹介した商品を選ぶ以外にも、エシカル消費のためにできることは豊富にあります。

ここでは私たちにできることとして、さらに3つの方法を紹介します。

障がい福祉施設で作られたものを購入する

障がい福祉施設で作られた商品を購入することは、気軽にできるおすすめのエシカル消費です。

障がい福祉施設では、ハンディキャップのある人達が手作りしたお菓子やアクセサリーなどを販売しています。商品の売上が向上すれば、そのぶん製作者である障がい者の給料に還元することを意味します。障がい者の給料は社会的に低い傾向があるため、商品を購入することは自立支援になるでしょう。

ハンディキャップがある人の中には、輝く個性や秀でた才能を持っている人もいます。大量生産品では再現できない、素晴らしい作品に出会えることもあるでしょう。

再生可能エネルギーを利用する

温室効果ガスを発生させる主な原因は、化石燃料(石炭・石油・ガスなど)です。そのため、化石燃料の代わりに再生可能エネルギーを利用することで脱炭素化に貢献します。再生可能エネルギーには、太陽光・風力・地熱・バイオマスなどがあります。

個人では、節電により電力消費を抑えたり、太陽光パネルを設置したりすることから始めてみましょう。

食品ロスを減らす

食品ロスは、ただ食材がもったいないだけではありません。廃棄された食品の焼却処分には多くのエネルギーが必要となり、それにより温室効果ガスを排出しているのです。

また、世界には貧困率の高い国や、まともにご飯を食べられない子どももたくさんいます。そのような状況があるにも関わらず、買いすぎたから捨てる、満腹だから残すといった行動は倫理的とはいえないでしょう。

まとめ

より良い世界を目指すために、地球や人類を考えた倫理的な行動はさらに大切になっていくでしょう。近年では、SDGsに取り組む法人も増えています。SDGsへの取り組みを応援するサービスなども充実してきたので、個人・法人問わずできることから行動してみましょう。

NCB SDGs 応援ローン

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