
八女茶をはじめ、みかんやタケノコなどのさまざまな農産物が採れることで知られる八女市立花町。この地で旬の果物を使った缶詰やフルーツゼリーを製造しているのが、今回ご紹介する株式会社マルミツサンヨー。なんと今年(2022年)で創業して90周年になるという、長い歴史と実績を誇る会社です。数多くの商品を手がけている同社では、新戦力となってくれるメンバーを募集中。会社の魅力や求める人物像について、代表取締役社長の筒井宣雄さんに伺いしました。
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自社製品と、幅広いOEM商品を手がける
――創業して90年ということですが、御社の成り立ちについて教えてください。
筒井:創業したのは昭和7年になり、私で5代目になります。本社と工場のあるここ立花町は古くからタケノコの産地であり、タケノコを加工する会社としてスタートしました。そこからみかんの缶詰や栗の甘露煮なども製造するようになり、昭和47年に株式会社サンヨー堂と資本提携したことを機にOEM商品をメインに手がけるようになりました。

――製造されている商品について詳しく教えてください。
筒井:OEM商品で言いますと、主力である果物の缶詰をはじめ、栗の甘露煮、タケノコの水煮など。お酒のおつまみとして人気の「缶つま」シリーズや、国産の果物を使った贅沢なフルーツゼリーも製造しています。
自社商品では「九州旬食館」という九州の特産品や全国の旬の果物を使ったフルーツゼリーや缶詰を手がけています。最近は付加価値の高い商品として、マンゴーや"紅まどんな(柑橘)"などの高級果物や、ブリの中骨といった特殊部位、イノシシやシカなどのジビエを使った缶詰も製造しているんですよ。

▲商品一覧(一部)

▲九州旬食館
缶詰の一次製造と、小ロット多品種の商品製造が強み
――果物から海の幸、山の幸まで幅広い食材を使った商品を作っているんですね!
筒井:それができるのは、当社が小ロット多品種の製造に対応できる体制が整っているから。というのも、果物の缶詰やフルーツゼリーは製造工程が特殊なんですよ。例えばみかんの場合、生の原料を仕入れて皮や薄皮を剥いてから缶詰に加工するという一次加工を経て、それを使ったゼリーなどの二次製品を製造していきます。
ここで問題になるのが、製造は果物の収穫シーズンにしかできないということ。みかんであれば秋から春にかけて、タケノコであれば春の短い期間というように、1年の限られた時期にしか加工ができません。つまりみかんの缶詰だけを作ろうとすると、春から夏にかけて工場が空いてしまうんです。
当社はJA(農業協同組合)や生産者といった生産元との強いパイプがあるので年間を通してさまざまな原材料を手に入れることができますし、さまざまな商品を製造できる設備も整っています。だからこそ幅広い商品を作ることができるのです。

――御社のような工場は全国的にみても少ないのでしょうか?
筒井:そうなんです。40年以上前は果物の缶詰を作る会社は全国に240社ほどあったのですが、現在は10社にまで減ってしまいました。その理由は先ほどお話ししたような工場の体制の問題と、経済的な問題も関係しています。
ひと昔前はみかんの缶詰は輸出産業であり、欧米まで出荷されていました。ところが円高が進んで輸出が成り立たなくなり、40年ほど前から缶詰会社のみかんからの撤退や倒産が相次ぎました。現在も当社を含めた10社が国産製造で頑張っていますが、多くの缶詰は中国産といった輸入ものなんですよ。

――国産の缶詰、さらに小ロット多品種に対応できる御社はとても貴重な存在なのですね。
筒井:1つのものに依存せず、何本もの"柱"を作って工場を回していることが強みになっていますね。加えて、積極的に新商品の開発にも取り組んでいるんですよ。実は缶詰の歴史は大変古く、ナポレオンの時代に原型が生まれたと言われています。そんな古いものなのでなかなか新しい技術に取り組むのが難しいのですが、当社では専門機関と共に新たな製造方法の研究や開発にも取り組んでいます。そうした努力の甲斐もあってたくさんのお問合せをいただいておりまして、それらに対応するために今回、人員を募集することにしました。

営業から開発まで、幅広い活躍の場を用意
――どういった職種の人材を求めているのでしょうか?
筒井:理想は、マルチに動いていただける方。営業や販促、商品開発にも携わっていただけると嬉しいですね。営業と言っても当社の場合はありがたいことにこちらからセールスすることはほぼないので、問い合わせをいただいた案件に対応する形になります。展示会にも多く出展しているので、国内や海外の出張にも対応していただきたいですね。グローバルに活躍する場がありますので、絶対英語が話せないといけないということはありませんが話せる方がスキルを生かせると思います。
――幅広い仕事内容とお見受けしますが、どのように業務を覚えていくのでしょうか?
筒井:小ロット多品種が当社の強みであるとお話ししましたが、年間に製造している商品の種類はざっと200種ほど。まずはその豊富な商品を覚えてもらうことが必要になります。さらに商品一つひとつの製造時期や工程を把握していないと商談がスムーズにいきません。まずは在庫管理や出荷のサポートをしながら、商品のことを覚えていただきたいと思います。

▲工場内
――どんな人に向いていると思いますか?
筒井:出張もあるのでフットワークが軽く、人付き合いが多いので社内外問わずに円滑にコミュニケーションを取れる方が向いているのかなと思います。加えて、新しいことを覚えることに積極的な方がありがたいですね。贅沢な希望ばかり言っていますが(笑)、何より一番大事なのは食べることが好きであること。営業や販促ができるようになったら商品開発にも携わってほしいと思っていますので、「この素材にはこの味付けがいい」というように、熱意を持っておいしい商品を開発してほしいですね。
お客さまからの反応をダイレクトに聞けることがやりがい
――御社で働くことにはどんなメリットがありますか?
筒井:お客さまと接する機会が多いので、「あの商品おいしかったよ」という反応を直接聞けることでしょうか。OEM商品がメインではありますが商品には製造所として当社の名前が出ていますし、社名をご存じなくとも製品を見れば「知ってる!食べたことある!」と反応いただけることもやりがいにつながるのではないかと思います。

――会社のメンバーや雰囲気について教えてください。
筒井:社員は約60名が在籍しており、管理部門は6名、その他が製造部門に所属しています。下は20代から上は70代まで幅広い世代のメンバーが活躍していますが、現在は比較的若いメンバーが多いですよ。ベトナムや中国から来た外国人の実習生も活躍しています。
雰囲気的には和気あいあいとしているので、コロナ禍の前は花見や懇親会を開いてみんなでワイワイと過ごす機会が多かったのですが、残念なことにここ数年は集まりごとが開けなくて。本当は90周年を迎える今年は祝賀会を開催したかったのですが、コロナの影響でそれが叶わなかったので次の100周年を目指して頑張りたいと思っています。
――今後の展望について教えてください。
筒井:今申し上げたように、無事に100周年を迎えること。それから、展示会やイベントに出展した時に海外の人からも「おいしい」と言っていただけるようになったので、海外向けにも商品を製造販売できたらいいなと思っています。

取材時に工場見学をさせていただきましたが、衛生管理と品質管理の徹底ぶりに目を見張るものがありました。自社ブランドの「九州旬食館」のフルーツゼリーを試食させていただいたところ、果実がゴロっと入っていて、果物のフレッシュな香りと味わいが口いっぱいに。『マルミツサンヨー』が90年にわたって成長しながら事業を続けているのは、このおいしさも理由のひとつにあるようです。日本の缶詰・フルーツゼリー業界を背負っていると言っても過言ではない同社の一員となり、新しいチャレンジをしてみたいという方はぜひ応募してみてください。
会社名 | 株式会社マルミツサンヨー |
募集期間 | 2023年1月31日まで |
募集職種 | 営業部門メンバー |
採用人数 | 各若干名 |
給与 | 180,000円~(経験、年齢による) |
昇給(実績) | 業績による |
賞与(実績) | 2ヶ月~(経験、年齢による、業績反映) |
福利厚生 | 交通費(上限あり)、食事代一部補助 |
休日休暇 | 1:取引先との交渉。展示会などでの販促活動(海外含む)。 2:商品開発、及び開発に伴う取引先との調整。 3:通常業務を手伝い、商品及び取引先を覚える。直売、通販業務の補佐。 |
応募資格 | 普通自動車免許 |
雇用形態 | 正社員 |
勤務地 | 福岡県八女市立花町兼松1634 |
勤務時間 | 8:30~17:00 |
以下留意事項をご確認の上、ご応募ください。
【応募に際しての留意事項】
ご応募は以下リンクの「株式会社マルミツサンヨー」さまホームページより直接ご連絡いただくか、採用担当者宛て(nakashima@marumitsu-sunyo.co.jp)へ直接ご連絡ください。
※ご連絡の際に『西日本シティ銀行のWebサイト「renew(リニュー)」の求人を見た』とお伝えいただければスムーズです。
募集終了
※現在の採用状況については直接お問い合わせください。
福岡県福岡市出身・福岡市在住。地元の大学を卒業後、ペット雑誌「犬吉猫吉」や旅行情報誌「九州じゃらん」の編集に携わり、フリーライターとして独立。ペット雑誌の経験を活かし、ペット関連の取材や執筆をする"(自称)ペットライター"としても活動中。趣味はネコグッズ集め、ライブ鑑賞、プロ野球観戦。