インタビュー

人材紹介で企業と地方経済を支える。NCBリサーチ&コンサルティングの取り組み

By renew編集部

|
2020.12.25
企業と地方経済の未来を見据える NCBリサーチ&コンサルティング

 厚生労働省が2020年12月1日に発表した同10月の有効求人倍率は1.04倍となり、新型コロナウイルス感染拡大を受けた雇用情勢の厳しさは、依然として続いています。
また、人口減少が続く日本において人材不足という企業課題も引き続き深刻さが増しています。

 そんな中、2018年3月30日から金融機関による人材紹介業が規制緩和で可能となり、人材を通した取引先企業の支援に取り組む地域金融機関が増えています。

 西日本シティ銀行のグループ会社であるNCBリサーチ&コンサルティング(以降、R&C)も、2019年4月より人材紹介業に参入しています。そこで今回は、西日本フィナンシャルホールディングスが取り組む人材紹介業についてR&Cの人材紹介事業部部長の鞍垣和広さんにお話を伺いました。

人材紹介で企業サポート

――今回は人材紹介についてお聞きしたいと思いますが、まずはR&C全体の事業内容についてお聞かせください。

鞍垣さん:R&Cは西日本フィナンシャルホールディングスグループのコンサルタント会社として、経営に役立つ情報の提供、経営者のお困りごと解決支援、企業内研修の企画実施、公開セミナーの開催、M&A、人材紹介、海外ビジネスのご相談など、時代に合ったコンサルティング業務を行っています。

人材紹介事業部部長の鞍垣和広さん

――これらの事業に加えて2019年4月から人材紹介事業への参入ですね。人材紹介のニーズは高かったのでしょうか?

鞍垣さん:そうですね。昨年からはじまったところですがニーズは非常に高いです。金融庁が規制緩和した背景には「地方創生」があります。人の流れを首都圏から地方へ、そこから地方企業の課題となっている人材不足を地元金融機関として支援してほしいというものです。もちろん地方だけではなく、日本の人口はどんどん減っていくばかりですから、労働人口そのものが減っていきます。そのため、規制緩和前からお客さまからの相談は"人"にまつわることが多くありました。そういったこれまでの背景もあり、地元金融機関として精いっぱい人材支援面でもお役に立ちたいと事業を進めています。

――具体的にはどのようなスキームで人材紹介支援を行っているのでしょうか?

鞍垣さん:現在は全国規模の大手人材紹介会社から地元福岡にネットワークの強い地場企業の人材紹介会社まで7社と提携しています。西日本シティ銀行の各営業店から人材不足でお困りの企業情報をいただき、私たちの方で、求める人材の細かな条件等を直接ヒアリングしています。各営業店からでなくともR&Cと直接お取引のある企業さまからも同様の相談があればヒアリングを行い、その情報を企業さまの承諾を得て、外部人材紹介会社7社と共有することで、最適な人材と企業をマッチングさせています。

ビジネススキーム

――外部人材紹介会社が7社と複数社あるのはどういった理由でしょうか?

鞍垣さん:外部人材紹介会社には求職者が数多く登録されていますが、それぞれ専門性やお住まいのエリアが違います。もちろん案件により最適な数社に絞り企業情報を提供していますが、より多くの方に魅力ある企業情報をお届けできるメリットがあると考えています。

ミスマッチをなくし成長支援

――企業が求める人材像や条件を細かくまとめ、最適な人材紹介会社と連携すると採用のミスマッチも減りそうですね。

鞍垣さん:そうですね。広告をかけて人材を募集する求人媒体は数多くあります。しかし条件に合わない方の応募があった場合には、その分の作業も増え、効率が悪くなってしまうことがあります。その点私たちの方では、企業の経営状況を銀行という近い立場で把握していることから最適な人材をピンポイントでご紹介できます。
 例えば中小企業の場合は、社長や一人の担当者に多くの業務が集中しているケースがあります。そうなると採用計画や新規事業への展開まで手が回らない状態になってしまいます。また中には、経営層や総務部長や経理部長といった部長クラスで社長の右腕となるようなハイクラス人材を求めるところも多くありますので、それらのニーズにお応えできるようサポートしていきたいと思っています。

人材マッチング

――日頃、財政面はじめ企業の経営サポートを近い立場で行っている銀行だからこそできる人材紹介ですね。

鞍垣さん:経営者は孤独と言います。そういった経営者に寄り添っている銀行員だからこそ求められている人材を把握し、人材紹介会社とのスムーズな連携が最適な人材マッチングにつながっています。
 特に今年は、新型コロナウイルスの影響で売り上げが6~7割になったという話もあり、その中で事業を継続していくためにはコストも生産性もバランスをとる必要があります。この業務効率化のためのIT化を進めようとしても、社内にできる人がいないといった相談が入り始めており、今後さらにニーズが拡大すると予想しています。
 私たちとしても企業が衰退してしまっては金融グループとしての事業が成り立ちません。一時期、「消滅可能性都市」という言葉もありましたが、人口減少が進む世の中で何もしなければ地方経済も崩れてしまいます。今回の人材紹介事業による支援をはじめ、企業の成長を支援して地方経済を活性化させる一端を担うことが私たちの使命だと思っています。この人口減少やコロナなど外的要因による課題を企業の皆さまと一緒に乗り越えていければと思います。なにより活気のある街の方が暮らしていて心地いいですしね。

求人媒体や人材仲介サービス、世の中には人手不足を解決する多くの手段があります。私たちグループとしても人材紹介事業に力を入れていますが、それは目先の利益ではなく、取引先企業の発展とこの街の未来を見据えたものです。今後さらに人材面での課題が増えてくるかと思いますので、そういったお悩みをお持ちの企業さまはR&Cもしくは西日本シティ銀行の営業店にお気軽にご相談いただければと思います。

人材不足でお困りの企業さまはNCBリサーチ&コンサルティングもしくはお近くの西日本シティ銀行の営業店へお気軽にご相談ください。

株式会社NCBリサーチ&コンサルティング
https://www.johoza.co.jp/
福岡市博多区下川端町2番1号博多座・西銀ビル13階
■お問い合わせ
TEL:092-282-2662
MAIL:https://www.johoza.co.jp/member/inquiry/input/
人材紹介担当者:鞍垣、炭本、福元

タグ
  • 人材紹介

おすすめの記事

続きを読む >

求人

2022.07.21

【求人】リフォーム・住宅メンテナンス業の株式会社海辺、次なるステージを目指すべく人材を募集中!【PR】

コロナ禍やウクライナ情勢、円安によって物価高騰が続く今。その影響を受け、マンションやビルなどの不動産価格も上昇しています。そこでますますニーズが高まっているのが、元々ある資産に手を加えることで価値を高めるリフォームや修繕工事です。今回ご紹介する総合住宅リフォーム会社の株式会社海辺は、およそ40年前からそのニーズに着目し、現在では内装だけでなく外装やサイン工事までワンストップで手がけています。そんな同社では次のステージを目指すべく、新しい仲間を募集中!そこで業務内容や仕事の魅力、今後の展望について、35歳の若さで社長を務める海邉義一さんにお話を伺いました。

続きを読む >

お役立ち

2022.06.16

インボイス制度とは。注目の導入理由から免税事業者への影響までわかりやすく説明

軽減税率の導入に伴って、2023年(令和5年)10月よりインボイス制度が導入されます。消費税の課税事業者に限らず、免税事業者にも影響があるとされているのです。この記事では、インボイス制度の概要や導入に至った理由、その基礎となる消費税の知識と事業者への影響などについて解説します。