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ブロックチェーンとは?初心者にもわかりやすく仕組みや特徴について解説

By 岩崎祐二

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2021.09.22

ブロックチェーンは、仮想通貨を運用するための技術としても有名です。ブロックチェーンへの理解を深めれば、仮想通貨の投資や運用にも知識を活かせるでしょう。この記事では、初めて勉強する人にもわかりやすいようにブロックチェーンの特徴や仕組みなどを解説します。

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ブロックチェーンの仕組みや特徴を解説


ブロックチェーンの基礎知識から、サーバーやデータベースとの違いについてまで解説していきます。

ブロックチェーンとは

出典:総務省「進むブロックチェーンの活用

正確な取引履歴を管理する高度な技術です。ネットワーク上では、正確な取引を改ざんして不正を働こうとする人もいます。ブロックチェーンはそのようなトラブルから正確な取引履歴を守り、不正が起きても正常な取引が行えるようデータの管理を行うのです。

ブロックチェーンがセキュリティ精度の高い技術として注目されている理由には、その独特な仕組みにあります。ブロックチェーンでは、セキュリティの高いブロック(箱)にデータを保存して取引の履歴をチェーン(鎖)のように繋ぎ合わせます。こうすることでデータの書き換えが非常に困難となり、不正を防ぎながら高いセキュリティを保てるのです。

ブロックチェーンの仕組み

ブロックチェーンはP2Pネットワーク、ハッシュ関数、電子署名、合意形成アルゴリズムの4つの技術を活用しています。これらは既存の技術です。ブロックチェーンは既存の技術を組み合わせた、新たな技術といえます。

P2Pネットワーク

P2P(Peer to Peer)は、コンピュータの接続方式の1つです。P2Pでは複数のコンピュータが1対1で直接通信を行い、通信した同士が繋がって多数の集まりになります。これをP2Pネットワークといいます。 P2Pネットワークで通信しているコンピュータはそれぞれ同等の機能を持つため、システムが分散されます。その結果、一部のコンピュータが機能不全になっても、全体では機能する性質を持ちます。

ハッシュ関数

基となるデータを、不規則な文字列(ハッシュ値)に変換する関数です。ハッシュ値は基のデータの文字(日本語、英字、数字)や桁数に関わらず、同一の桁数となります。また、ハッシュ値から基のデータを解読することは不可能です。ブロックチェーンはあるデータをハッシュ値に変換し、さらにハッシュ値に変換するという作業を繰り返してチェーンのように繋ぎ合わせます。

電子署名

電子文書の作成者を証明するための、電子的な署名です。電子署名を用いると、データが署名者によって作成されたことやデータが改ざんされていないという証明になります。

合意形成アルゴリズム

不特定多数の利用者で、合意形成を正しく行うための仕組みです。アルゴリズムは計算方法を意味します。ブロックチェーンには不特定多数の利用者がいるため、不正が働かれたり正常に動作しなかったりする場合があります。そういった不測の事態においても、正しく合意形成することが求められます。

ブロックチェーンの特徴

ブロックチェーンの大きな特徴は、特定の管理者が存在しないことです。不特定多数の利用者によってデータが分散されているので、サーバーにも依存しません。ブロックチェーンは従来の中央集権型ではなく、分散型のシステムです。データを暗号化して分散させることによって改ざん耐性を持ち、高いセキュリティを保っています。

サーバーやデータベースとの違い

筆者作成

ブロックチェーンと似たようなイメージを持ちやすいものに、サーバーやデータベースがあります。これらは全くの別物なので、混同しないように気をつけましょう。

サーバーについて

利用者の要求に対応するデータを提供する、プログラムやコンピュータのことです。たとえばインターネット上にURLを打ち込めば、見たいWebページが表示されます。このように、ユーザーの要求に対して応じてくれるのがサーバーです。サーバーの場合、管理者がシステムダウンや不正なアクセスの対応をします。サーバーへ要求するのは誰にでも可能ですが、サーバーとなるPCやプログラムに直接アクセスするためには管理者が権限を付与する必要があります。

データベースについて

複数のデータを整理し、目的に応じて検索が行えるように管理された情報の集合体を指します。コンピュータ上で管理されることが多いのが特徴です。データベースは、管理者によってデータが操作されます。データベース上のデータは追加や更新、書き換えや削除ができます。データのアクセスには管理者が権限を付与する必要があるため、誰でもアクセスできるものではありません。

ブロックチェーンとの違い

ブロックチェーンには管理者が存在しませんが、サーバーとデータベースには存在します。ブロックチェーンは誰でもデータにアクセスできるのに対して、サーバーとデータベースは管理者から権限を付与された場合のみです。ブロックチェーンはデータを分散させて管理するのに対して、サーバーとデータベースでは中央に集約して管理します。

ブロックチェーンは暗号化技術や分散型の管理システムによって、システムダウンや不正を未然に防ぐ仕組みです。一方で、サーバーとデータベースではシステムダウンや不正が起きると一時的に停止してしまうことがあります。

また、ブロックチェーンで保存されたデータは、書き換えや削除ができません。サーバーとデータベースでは、書き換えや削除が可能となります。

ブロックチェーンには3種類ある


ブロックチェーンは大きく分けると3種類あります。ここでは、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。