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副業でフリーランスを開始するには?メリットや注意点、案件獲得の仕方を紹介

By 森本由紀

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2023.02.09

働き方改革で、副業を解禁する企業が増えました。できれば副業を始めたいと考えている会社員も多いでしょう。今回は、副業でフリーランスを開始する方法やメリットについて説明します。ぜひ、自分に合った副業を見つける参考にしてください。

副業フリーランスとは?

これから副業をしたいと考えている人は多いのではないでしょうか。副業をする場合、フリーランスとして行うことも可能です。まずは、現代における副業やフリーランスの位置づけを確認しておきましょう。

これからは会社員も副業をする時代

労働者の多様な働き方を可能にするために、政府は「働き方改革」に取り組んでいます。働き方改革の1つに、副業解禁があります。

日本では従来、会社員の副業は推奨されていませんでした。会社員は本業に集中して会社に貢献するのが当然で、副業は好ましくないと考えられていたのです。現在は一変して、副業が推奨され始めています。政府も会社員の副業を推進する方針を明らかにしています。

国は副業のガイドラインを作成

2018年(平成30年)1月、厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成しました。ガイドラインはその後2020年(令和2年)9月、2022年(令和4年)7月に改定され、副業のルールや注意点が明確化されています。副業を企業と労働者双方にメリットがあるものと位置づけたうえで、副業のルールづくりが行われているのです。

副業が認められている企業はどれくらい?

日本経済団体連合会(経団連)は、2022年(令和4年)10月に「副業・兼業に関するアンケート調査結果」を公表しています。この調査結果によると、社外での副業・兼業を「認めている」「認める予定」と回答した企業は全体の7割です。企業規模別でみると、大企業ほど副業・兼業を認める傾向があります。常用労働者数5000人以上の企業では、8割以上が副業・兼業を「認めている」「認める予定」と回答しています。

出典:一般社団法人日本経済団体連合会「副業・兼業に関するアンケート調査結果

副業でフリーランスとして働く

フリーランスは特定の組織や団体に所属せず、個人で仕事を請け負うワークスタイルです。副業でフリーランスを選択した場合「副業フリーランス」と呼ばれます。

副業フリーランスは本業の勤務後や休日を活用して働けるため、会社員におすすめです。

フリーランスのためのガイドライン

国は2021年(令和3年)に「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」を策定しています。副業フリーランスを選ぶなら、トラブルを予防するためにガイドラインも参照しておくとよいでしょう。

厚生労働省「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン 概要版(パンフレット)

副業フリーランスの働き方

会社員がフリーランスとして副業をする場合、さまざまな制約があります。どのような働き方が一般的なのかをみてみましょう。

オンラインを活用した在宅ワークが中心

フルタイムで働いている会社員は、副業できる時間が限られています。そのため、在宅でできる仕事をするケースが多くなっています。自宅で仕事ができれば移動の時間もかからず、限られた時間を有効活用できるでしょう。

パソコンとインターネットがあれば副業できる

オンライン化が進み、どこかへ行かなくてもできる仕事が増えました。副業フリーランスの多くは、パソコンとインターネットを使って在宅で仕事をしています。これから副業を始めたい人は、インターネットを使って在宅でできる仕事を探してみましょう。

スポット案件や継続案件を受注

本業がある副業フリーランスは、毎日決まった時間に働くのが難しいでしょう。副業フリーランスには、空いている時間にやりたい仕事を選んで受注するスタイルが向いています。

気軽に始められる

副業したいけれど自信がない人もいるでしょう。フリーランスであれば、スポット案件から始められます。実際にやってみて、継続できそうなら長期的な案件の契約をしてもよいでしょう。副業フリーランスは、仕事の量を自分で調整したり、取引先を選んだりしながら働けます。

フリーランスで副業するメリット

フリーランスで副業すれば、さまざまなメリットがあります。副業フリーランスのメリットを知っておきましょう。

収入が増える

安心して暮らすためには、収入が多いにこしたことはありません。会社員の場合、会社の給料は簡単に上がらないことも多いでしょう。副業すれば、手っ取り早く収入が増やせます。会社の給料が下がるようなことがあっても、安定した収入を確保できるのです。

すき間時間に働ける

フリーランスで副業すれば、空いている時間に働けます。案件の内容によっては、すき間時間でも対応できるでしょう。自分で働く時間を調整できるため、時間の有効活用ができます。

スキルアップにつながる

副業すれば、本業では得られない知識や経験が増えます。自分自身のスキルアップに有効です。得られたスキルを本業で活用すれば、給料アップにもつながるかもしれません。

失業リスクに備えられる

会社員の場合、会社の倒産やリストラのリスクがあります。副業フリーランスとしてスキルを培っていれば、本業の会社で働けなくなったときに独立する道も開けます。収入の入口を分散させるだけでもリスクヘッジになるのです。

会社以外のネットワークが広がる

1つの会社で働くと人間関係が広がらず、世界が狭くなってしまうことがあります。副業フリーランスになれば、複数の会社と取引することも多くなります。会社以外のネットワークが広がれば、幅広い情報も得られるのです。仕事上のチャンスを得る機会も増えるでしょう。

副業案件の獲得の仕方

何らかの案件を受けてお金をもらえれば、副業フリーランスを開始できます。しかし、最初はどのようにして副業案件を探せばよいかわからない人も多いでしょう。ここからは、副業案件の獲得の仕方や注意点について説明します。

友人・知人に紹介してもらう

フリーランスとして仕事をしている友人や知人がいれば、案件を紹介してもらう方法があります。仕事を開始するときには、不安もあるかもしれません。実際に仕事をやっている人に話を聞ければ、始めやすいでしょう。これまでにかかわってきた仕事の取引先などから紹介してもらえるケースもあります。

クラウドソーシングサイトに登録

クラウドソーシングとは、仕事を発注したい企業等が、インターネット経由で受注者を公募する方法です。クラウドソーシングサイトでは、発注者と受注者のマッチングが行われます。受注者として会員登録すれば、さまざまな案件に応募可能です。

クラウドソーシングでは運営会社が間に入ってくれるため、クライアントとのトラブルが少なくなります。ただし、運営会社に払う手数料が発生するので、その分受け取れる金額は減ってしまいます。

フリーランス向け求人サイトで探す

IT系の職種などは、フリーランス向けの求人サイトでも案件を獲得できます。求人サイトではクラウドソーシングと違い、直接契約が可能です。フリーランス向け求人サイトの中には、コンサルタントが仕事の紹介をしてくれるエージェント型のサイトもあります。仕事が見つかるまでのサポートも受けられるため、心強いでしょう。

ホームページを作る

自分でホームページを作って営業活動をする方法もあります。ホームページを作れば、自分のスキルや実績、プロフィールなどを自由な形で発信できます。

ただし、ホームページ作成やSEO対策には知識も必要です。せっかくホームページを作っても、訪問者が少なければ仕事につながりません。自信がない場合には、他の方法を考えましょう。

SNSを活用

今の時代、フリーランスの営業活動にホームページは必須ではありません。SNSを使って案件を募集することも可能です。ホームページを作るのは難しくても、SNSなら簡単に情報発信ができるでしょう。SNSなら無料で利用ができ、スマホでも対応できます。

副業フリーランスにおすすめの職種

フリーランスで副業を開始したいけれど、どのような職種がよいのかわからない人も多いでしょう。副業フリーランスにおすすめの職種を紹介しますので、参考にしてみてください。

ITエンジニア・プログラマー

IT系の代表的な職種といえば、エンジニアやプログラマーです。DXに対応するため、ITスキルを持つエンジニアやプログラマーを求めている企業は多数あります。パソコン1つで在宅でも作業ができるので、副業としても人気の職種です。実績がある人は、副業フリーランスとしてすぐに活躍できるでしょう。未経験からスクールでプログラミングを学んでチャレンジすることも可能です。

Webデザイナー

企業や個人から依頼を受け、WebサイトのデザインをするのがWebデザイナーです。見やすいWebサイトを作るために、Webデザインは欠かせません。インターネットが普及した現代では需要の高い仕事です。

Webデザイナーとして働くにはデザインスキルだけでなく、コーディングスキルも必要になります。未経験の場合、独学でのスキル習得も不可能ではありません。短期間でスキルを身につけたいのであれば、スクールを活用するとよいでしょう。

動画クリエイター

動画の制作や編集を請け負うのが動画クリエイターです。パソコンと編集ソフトがあれば、自宅でも仕事ができます。今は、ビジネスでも動画を活用するのが当たり前になってきました。そのため、動画の制作や編集に対応できる人材は必要とされています。

クラウドソーシングサイトを利用すれば、基本的な編集スキルのみでできる初級者向けの案件も見つかるでしょう。動画編集が得意なら、副業フリーランスとして収入を得られるかもしれません。

ライター

さまざまなメディアに掲載される記事を執筆するのが、ライターの仕事です。パソコンを使って在宅でできます。インターネットの普及に伴い、Webサイトのコンテンツ記事を書くWebライターの需要が飛躍的に増えました。クラウドソーシングサイトを中心に、初心者でも取り組みやすい案件が多数掲載されています。未経験から副業フリーランスになりたい人にはおすすめの職種です。

翻訳

外国語ができる人は、翻訳を副業にできます。特に、技術系や医療系など専門分野の翻訳はニーズも高くなっています。翻訳も在宅で仕事ができるため、副業フリーランスにおすすめです。空いている時間に自分のペースで進められるので、本業との両立もしやすいでしょう。

コンサルタント

クライアントの課題を明らかにしたうえで、解決のための助言を行う人をコンサルタントと言います。さまざまな分野のコンサルタントが活躍しており、副業フリーランスも多い仕事の1つです。IT分野全般のアドバイスやサポートを行うITコンサルタントなどは、需要が高くなっています。

フリーランスで副業を開始する際の注意点

副業にはさまざまなメリットがあります。しかし、何も考えずに副業を始めると、失敗するかもしれません。会社員が副業フリーランスになる際の注意点を知っておきましょう。

副業OKか会社に確認する

副業は、どこの会社でも許可されているわけではありません。本業への影響や情報漏えいの可能性から、副業を禁止している会社もあります。

就業規則で副業が禁止されていないか、あらかじめ確認しておきましょう。副業が認められていても、業種などが制限されているケースもあります。本業の会社とトラブルにならないよう、問題がないことをクリアにしておきましょう。

所得20万円を超えたら確定申告をする

副業による所得が年間20万円を超える場合には、確定申告が必要になります。所得とは、収入から経費を差し引いた金額です。該当する場合には、きちんと手続きをしてください。経費については、領収書を保管しておくのを忘れないようにしましょう。

本業に支障が出ないようにする

副業を始めると、少しでも収入を増やしたいと思うものです。副業に一生懸命になりすぎると、本業がおろそかになってしまいます。会社員の場合、会社の仕事を優先しなければなりません。本業に支障が出ないよう、自己管理しましょう。

責任感を持って仕事をする

本業が優先とはいえ、副業をいいかげんにするべきではありません。お金をもらって仕事を請け負う以上、責任感を持って対応する必要があります。クライアントから見れば、本業か副業かは関係ありません。副業で継続的に収入を得るためには、きちんと仕事をしてクライアントの信頼を得ることが大切です。

まとめ

会社員が副業を開始するなら、フリーランスという選択肢もあります。自宅でオンラインでできる仕事はたくさんあり、未経験からできる仕事もあります。インターネットを使えば、案件の獲得も比較的容易です。副業の注意点を確認したうえで、収入アップを目指しましょう。

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