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話題の「メタバース」とは?概要や仕組み、今後の展望をわかりやすく説明!

By 森本 由紀

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公開日 2022.03.18

最近よく見聞きするようになった「メタバース」という言葉ですが、関心を持っている人も多いのではないでしょうか。本記事では、メタバースの定義や特徴、今後の展望などを解説します。

メタバースとは?特徴や目的をわかりやすく解説

メタバースにはさまざまな定義がありますが、イメージしやすく表現するとインターネット上に構築されるバーチャル空間のことです。同様のバーチャル空間は以前から存在していましたが、最近になってメタバースという言葉が使われるようになりました。

インターネット上に構築されるバーチャル空間

メタバースは「Meta(超越)」と「Universe(宇宙)」を組み合わせた造語で、現実世界とは違う次元の世界を意味します。具体的には、インターネット上に構築されるバーチャル空間で、メタバースではアバターと呼ばれる自身のデジタル分身を利用し、他者と交流しながらさまざまな活動ができます。

メタバースが注目される理由

メタバースはバーチャル空間ですが、まるでそこにいるような感覚を味わうことが可能です。人間は、五感を通して現実世界を認識しています。視覚や聴覚から現実と同様の情報を与えれば、実際に見たり聞いたりしているのと同じ錯覚に陥るのは理解できるでしょう。デジタル技術の進歩により、現代では疑似体験が容易にできるようになりました。こうしたことから、多くの人がメタバースの可能性に注目し始めたのです。

ゲームだけではない

バーチャル空間といえば、オンラインゲームを思い浮かべる人が多いかと思います。これまでもバーチャル空間で楽しめるゲームは多数開発されてきました。メタバースの可能性はゲームだけにとどまらず、近年はビジネスへの活用を考える企業も増えています。コロナ禍における直接対話の機会の減少、テレワークの推進などをきっかけに、メタバース市場は活気を帯びています。

VR/ARシステムを活用

メタバースを作り出しているのは、VRやARの技術です。VRは「Virtual Reality(仮想現実)」、ARは「Augmented Reality(拡張現実)」を意味します。最新のVR/ARシステムを活用してシミュレーションしたバーチャル世界がメタバースです。

VRとARの違い

VRでは、現実世界と切り離された仮想世界が設計されます。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)でCGにより作り出した映像を視聴すれば、あたかも現実であるような体験が可能です。一方、ARでは現実世界にデジタルエレメントを追加し、現実世界を拡張します。スマートフォンのカメラを通して見える風景に、キャラクターや3D映像を重ね合わせて表示するような技術です。

コミュニケーションや経済活動ができる

メタバースには、生活圏や経済圏が存在します。ここからは、メタバースでできることを紹介します。

おしゃべりや会議

ほかの人と臨場感のあるコミュニケーションができます。友だちとおしゃべりを楽しめるのはもちろん、知らない人と出会っての会話も可能です。ビジネスにおける交流では、実際の会議室にいるような感覚でリモート会議ができます。

買い物・投資

現実世界で行われているのと同様の経済活動ができます。メタバース上の土地やアイテムの売買のほか、投資なども可能です。

物づくり

商品の制作が可能です。クリエイターなら、作品を販売して利益を得る活動もできるでしょう。

旅行・探検

世界中を自由に移動できるのも、メタバースならではの体験です。海外旅行をしたり知らない場所を探検したりと、楽しみが大きく広がるでしょう。一人旅に限らず、友達と一緒に旅行もできます。

ライブ・コンサートなど

バーチャルライブの開催・参加が可能です。ライブ配信の技術を利用し、新しいエンターテインメント体験が実現するでしょう。

企業がメタバースを活用するメリット

ここからは、企業がメタバースを導入すると、どのようなメリットがあるのかを説明します。

ビジネスの可能性が広がる

メタバースには、場所や人数などの物理的制約がありません。制約のない状態で非現実的な体験ができるという特徴を活かせば、さまざまなビジネスが可能になるでしょう。メタバースを活用した新しいビジネスを設計すれば、売上アップや企業価値の向上につながります。

仮想空間で共同作業もできる

メタバースは、社内業務の効率化に役立ちます。自宅にいる社員同士が、メタバース内で共同作業もできるでしょう。遠隔地にいるスタッフとチームを組むことも可能になり、新しいアイデアが生まれやすくなります。

プラットフォームを利用する方法も

プラットフォーマーが開発したメタバースを利用して、ビジネスを行う方法もあります。バーチャルショッピングモールへの出店やイベントの実施などができるでしょう。プラットフォームを利用すれば、自社でメタバースの開発をする必要がないので、手軽にビジネス展開できます。

コスト削減も可能

メタバースでの活動には、コストを抑えられる面もあります。例えば取引先と会議を行うときには、場所代や交通費の心配をしなくてすみます。また、社内研修や懇親会にかかる経費も抑えられるでしょう。メタバースを活用してバーチャルオフィスやバーチャル店舗を設置すれば、大幅なコスト削減が可能です。

ブランディングにも役立つ

今では、多くの企業や消費者がメタバースに注目しています。メタバース活用の取り組みにより、先進的な試みをしている企業として評価され、企業のブランド力が向上するでしょう。

マーケティングに活用

メタバースを利用したマーケティングも、注目されています。VRなどの技術を利用すれば、取引先や顧客に製品やサービスを疑似体験してもらえるでしょう。直接来店が難しい消費者にも製品やサービスを届けることが可能になり、顧客層が広がります。

メタバースは今後どうなる?

コロナ禍で多くの企業が業績不振に陥りましたが、メタバース市場は急成長が予測されています。 ここからは、メタバースは一時期のブームで終わるのか、今後の展望を考えます。

メタバース市場はますます成長

グローバルな市場調査を行っているEmergen Research社(本社:カナダ)によると、世界のメタバース市場規模は、2020年(令和2年)に476.9億米ドルに達したとされています。今後年平均成長率43.3%で成長を続け、2028年(令和10年)には市場規模8289.5億米ドルになるという予測です。メタバース市場は当面の間、成長を続けるでしょう。
出典:Emergen Research

NFTの活用で進化が期待される

メタバースの可能性を広げるものとして期待されているのが、NFTの技術です。NFTは 「Non-Fungible Token(非代替性トークン)」の略称で、暗号化されたデジタル資産を意味します。NFTはブロックチェーンの仕組みを利用した仮想通貨の一種ですが、ほかの仮想通貨にはない識別子を持っているのが特徴です。

NFTがメタバースでの経済活動を活発化

インターネット上のデジタル資産は、コピーされやすいのがデメリットです。NFTは保有している人を特定できるので、メタバースに導入すればデジタル資産の所有者を明確にできます。NFTによりデジタル資産の信頼性が担保されれば、メタバースでの取引は活発化するでしょう。

金融業界への影響は?

メタバースでの取引が活発化しNFTなどの暗号資産の需要が高まれば、金融業界にも大きな影響を与えるでしょう。ブロックチェーン技術を利用した暗号資産による決済は、通常の法定通貨よりもスピーディーかつ低コストです。金融機関においても新たな決済サービスや本人確認システムなど、ブロックチェーン技術を活用した金融インフラを整備する必要があります。

まとめ

メタバースを活用すれば新たなビジネスを展開できるほか、企業のブランディングやマーケティングにも効果的です。メタバースは業務効率化にも役立つので、社内会議や研修などへの導入も検討してみるとよいでしょう。


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  • メタバース

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