アファメーションは、肯定的な思い込みで自分の人生を充実させる手法です。成功者の多くが活用しており、実践する人も増えています。今回は、アファメーションに効果がある理由や実践方法を説明します。アファメーションの例文も載せているので、参考にしてみてください。
アファメーションとは何?
成功哲学や自己啓発の本などを読むと、「アファメーション」という言葉を目にすることがあります。アファメーションは願望実現の手法として、多くの人が実践している方法です。まずは、アファメーションの意味を理解しておきましょう。
なりたい自分になるための自己暗示
アファメーションとは、「肯定」や「断定」の意味を持つ英語の「affirmation」に由来します。言葉を使って自分自身に肯定的な思い込みをさせることで、成功や幸福を手にするための手法の1つです。
言霊の力を借りる
アファメーションは、日本古来の「言霊(ことだま)」にも通じるものです。言霊とは、言葉に宿る魂という意味です。
言霊思想は、口から発する言葉は現実への影響力を持つという考え方にもとづいています。アファメーションは、言霊の力を借りて現実を良い方向に導く方法ともいえるでしょう。
「願いごと」との違い
願望実現のために、願いごとをすることもあります。アファメーションは、一般的な「願いごと」とは区別されるものです。
たとえば、願いごとでは「恋人ができますように」と、まだ願いがかなっていない前提で言葉を発します。一方アファメーションでは「私には素敵な恋人がいて楽しい毎日を送っている」と、既に願いがかなっている状態を宣言するのです。
既に願望実現している自分をイメージ
人間の脳は、イメージしたものを現実化するよう働きます。「恋人ができますように」と願いごとをした場合、脳は「恋人のいない自分」しかイメージできません。単なる願いごとでは、願望の現実化は難しいのです。
これに対しアファメーションでは、先に「恋人がいる自分」のイメージを作ってしまいます。脳は「恋人がいる自分」を現実化するよう指示を出すので、願望が実現しやすくなると考えられています。
アファメーションが注目されている理由
アファメーションは、科学的根拠も認められている方法です。有名人が実践して効果を出している例もあり、注目が高まっています。
プロスポーツ選手も実践
サッカーの本田圭佑選手が、アファメーションにより願望を実現した逸話は有名です。本田選手は小学校の卒業文集で「サッカー選手になりたいと言うよりなる」「セリエAに入団」「10番で活躍」と書きました。実際、そのとおりになっています。
野球のイチロー選手も、小学校の卒業文集で「必ずプロ野球の選手になれる」「契約金は1億円以上」と書いていました。アファメーションにより願望が実現している例は、たくさんあるのです。
アファメーションにはなぜ効果がある?
アファメーションは、成功の黄金ルールの1つです。ここからは、アファメーションの効果について説明します。
潜在意識を書き換えられる
アファメーションは、潜在意識へ願望の刷り込みを行うものです。潜在意識を書き換えれば自分の思考や行動パターンが変わり、願望実現へつながります。
潜在意識とは
人間の意識には、顕在意識と潜在意識があります。このうち、普段自覚している意識は顕在意識で、潜在意識が自覚されていない意識です。
潜在意識は自覚していなくても確かに存在し、我々の行動や考え方、感情に大きな影響を与えています。実は、意識の9割以上が潜在意識といわれています。潜在意識を書き換えることで、行動や考え方を大きく変えられるのです。
RAS機能を利用して引き寄せができる
脳には「RAS(Reticular Activating System)」という働きがあります。これは、さまざまな情報の中から、自分にとって重要な情報を優先的に抽出する機能です。
たとえば赤い色を意識した場合、脳は他の色よりも赤い色を認識しやすくなる性質があります。アファメーションで願望を意識すれば、RAS機能により自分の望む状態を引き寄せられます。
心が変われば現実が変わる
否定的な言葉を使うことが多ければ、思考がネガティブになってしまいます。「思考は現実化する」といわれますが、ネガティブな感情はネガティブな現実を作るのです。
アファメーションでは、肯定的な言葉を使います。肯定的な言葉を使えば、思考もポジティブになります。
ピグマリオン効果が期待できる
「この人は優秀だ」と思い込んで接すると、その人が優秀になるというのがピグマリオン効果です。アファメーションでは自分自身を優秀と思い込むので、ピグマリオン効果により願望が実現します。
引き寄せの効果がある
アファメーションで思考を変えれば、自分の望むものを引き寄せられます。自分にとって大切なものや必要なものに意識を集中させれば、それが手に入りやすくなるのです。アファメーションにより思考を変えれば、より充実した人生になるでしょう。
セルフイメージが変化する
物事がうまくいかないのは、自分に自信がないことが主な原因です。セルフイメージが低ければ何をやっても自信が持てず、お金も仕事も引き寄せられません。
アファメーションを実践すれば、セルフイメージを高められます。自信を持って生きられる人生に変わるでしょう。
プラシーボ効果がある
偽薬でも本物の薬と信じて飲めば効くというのが、プラシーボ効果です。思い込みが現実に影響を与えることは、既に証明されています。
アファメーションにもプラシーボ効果が期待できます。肯定的な思い込みをする習慣をつけることで、現実を大きく変えられる可能性があるのです。
繰り返しが有効
一度自分に対して肯定的なイメージを抱いただけでは、セルフイメージは変わりません。何度も繰り返すことで、確かなイメージができてきます。アファメーションでは肯定的な言葉を繰り返しインプットするため、セルフイメージを高める効果があります。
アファメーションの基本を知ろう
アファメーションをする場合、願望が実現している状態を言葉で表現します。口で言ったり書いたりするだけなので、すぐにでも実践できる方法です。まずは、アファメーションの基本を知っておきましょう。
肯定的な言葉を使う
同じ意味でも、肯定的な表現をするか否定的な表現をするかで脳が抱くイメージが変わります。アファメーションでは、否定的な言葉で願望を表現しないようにしましょう。
たとえば「私は車を運転しても事故に遭わない」と言うと、脳は事故をイメージしてしまいます。「私は安全運転ができるドライバーだ」のように、肯定的な言い方にしましょう。
過去形・現在進行形で表現
アファメーションでは、願望が実現している前提で文を作ります。「〇〇したい」という言い方はしません。「既に達成した」という過去形や、「現在それをやっている」という現在進行形で文を作ります。「やりがいのある仕事を見つけた」「充実した毎日を過ごしている」といった言い方をしましょう。
内容はシンプルに
文を作るときには、できるだけ簡潔な内容にしましょう。欲張って長い文にすると言い間違いやすくなり、意味もわかりにくくなってしまいます。
「毎日幸せに暮らしている」といった短い文でもかまいません。「庭のある家で趣味のガーデニングを楽しみ、幸せに暮らしている」のような具体的な内容にすると、よりイメージしやすいです。
毎日繰り返す
アファメーションは、何度も繰り返すことで効果を出すものです。文を作っただけで満足せず、毎日の習慣にしましょう。やり方は自由ですが、繰り返すことが大事です。
アファメーションの例文
アファメーションには厳密な決まりがありません。基本的なルールだけ押さえて、自分の好きなやり方でやってみましょう。
ここでは、仕事、お金、健康、人間関係のアファメーションの例文を紹介します。それぞれの例文を参考に、自分のアファメーションを考えてみましょう。
仕事に効くアファメーションの例文
仕事のアファメーションは、やりたい仕事を具体的にイメージしながら文を作るのがおすすめです。以下の例文を参考に考えてみましょう。
やりたい仕事に就きたいときの例文
仕事で成果を出したいときの例文
私は営業所でトップセールスになる
私は電話1本で契約がとれるセールスマン
私は社内でいちばん商品知識が豊富
私は取引先からいつも感謝されている
私は次々とアイデアが浮かぶ
私は社内の人から頼りにされている
お金に効くアファメーションの例文
お金のアファメーションをすれば、お金とうまく付き合えるようになります。以下の例文を参考に考えてみましょう。
お金を使ってやりたいことをやる例文
私は自分に投資できるだけの十分な収入がある
私は郊外に家を建てられるだけの貯蓄ができた
私には家族を幸せにできるだけのお金がある
仕事でお金を稼げる例文
お金に愛される例文
私はお金に愛されている
私が生きるために必要なお金は必ず与えられる
私は常に自由に使えるお金が1000万円ある
私の財布にはいつも現金が10万円以上入っている
私は100万円の臨時収入を得た
私はお金に不自由しない人生を送っている
健康に効くアファメーションの例文
健康のアファメーションは、口にするだけで身体が軽くなることがあります。元気がないときは、積極的に声に出して言ってみましょう。以下の例文を参考に考えてみてください。
元気が出る例文
私はいつも身体が軽い
私の血液はサラサラ
私はいつも胃腸の調子が良い
私は身体のどこにもコリがない
私の免疫力は最強
私は今日も健康で絶好調
よく眠れる例文
私は毎日朝までぐっすり眠れる
私は早寝早起きが得意
私は短時間でも質の良い睡眠がとれる
私は熟睡する天才
若返る例文
私は歳とともに健康になってきた
私の身体年齢は25歳
私の身体はやわらかい
人間関係に効くアファメーションの例文
人間関係のアファメーションは、自分の魅力や能力によって周りの人を幸せにするイメージの文が効果的です。以下に例文を挙げていますので、参考にしてみてください。
家族関係の例文
私には最高の夫(妻)がいる
私は家族に恵まれている
私は家族とともに成長している
私の家族はみんな優しい
友人関係の例文
恋愛の例文
コミュニケーション能力を上げる例文
アファメーションの実践方法
ここでは、アファメーションのやり方を説明します。自分がやりやすい方法で実践してみましょう。
今の自分を知る
アファメーションの文言を作るためには、今の自分がどんな状態かを知る必要があります。今の自分と向き合った後で、なりたい自分をイメージしてみてください。
たとえば、やりたい仕事ができていないなら、やりたい仕事についている自分をイメージして文言を考えましょう。
書き出してみる
頭で考えた文言は、文字で書き起こしましょう。専用のノートを作ったり、付箋などに書いたりしても問題ありません。
一度だけではなく、繰り返し書くのがコツです。文字で何度も書くことで、脳にしっかりイメージが刻み込まれます。
声に出して読む
文言の書き出しができたら、声に出して読んでみましょう。感情を込めて自分に言い聞かせるようにすれば、意識が変わってきます。つぶやくだけでも良いですが、人目が気にならない場所なら大きな声で言ってみましょう。
目に入るところに貼っておく
アファメーションを書いた紙は、机のそばやトイレの壁など、目につくところに貼っておくのも効果的です。パソコンやスマホの待ち受け画面に表示するだけでも問題ありません。目にする回数が多いほど、潜在意識にしっかり刻み込まれます。
まとめ
アファメーションを習慣にすれば、自己肯定感を高められます。仕事で生産性を上げたり、新しいことにチャレンジしたりする際にも活用できます。例文を参考にしてアファメーションの文言を作成し、自分に合ったやり方で取り組んでみましょう。