2025年3月、福岡市東区のJR香椎駅・西鉄香椎駅近くという好立地にオープンした美容サロン「PARNE de beaute(パルネ ド ボーテ)」。代表の田川惟子さんは大手美容クリニックで働き、出産を機に開業を決意。子育てをしながら短期間に集中して準備を進め、念願のサロンをオープンしました。子育てとの両立に悩んだ時期もありながら、開業から1年で着実に成果を出している田川さんに、リアルな起業ストーリーをお話いただきました。
PARNE de beaute 代表 田川 惟子(たがわ ゆいこ)さん
1996年、福岡県糟屋郡生まれ。2歳からダンスを始めて、大学でダンスサークルに入ったのちアメリカにて3か月間ダンス留学を経験。大学を卒業後、美容クリニックに6年勤務して退社。2025年3月に「PARNE de beaute」をオープン。
美容クリニックで経験を積み、開業を決意 ――素敵なサロンですね。田川さんはもともと美容業界に興味があったのですか?
2歳から大学まではダンスに熱中していました。一方、美容が大好きで、就職活動で求人サイトを見たとき、美容カウンセラーというお仕事があると初めて知り、志望しました。自分の知識によって人がきれいになっていくなんて、素敵だなと思ったからです。それで福岡の大学を卒業後、大手美容外科の福岡のクリニックで働き始めました。
――どんなお仕事をされたのでしょうか?
就職したのは美容外科・皮膚科のあるクリニックで、脱毛やシミ取り、小顔、二重、整形、痩身など幅広いメニューがそろっていました。私は美容カウンセラーとして、医師の診断をもとにお客さまにご提案する業務をメインに担当しました。数年経つとチームリーダーになり、人材育成や業績アップのための施策立案、SNSの運用などにも携わりました。
――ご自分でサロンを開業しようと思われたきっかけを教えてください。
お仕事はとてもやりがいがありました。しかし、クリニックで診察や施術をできるのは医師と看護師で、自分が施術できないことに少しもどかしさを感じていました。そんな中、子どもが生まれ、定休が年末年始しかないことでお仕事と子育ての両立が難しいと思い、家族との時間を大事にしたくて退職を決めました。
これからどうするかと考えたとき、お客さまがきれいになっていくサポートを自分の手でできるエステの分野に魅力を感じ、サロンを開きたいと思いました。夫に相談したところ、「やってみたら」と背中を押してくれて決断しました。
子どもが寝た後に勉強し、理想のサロンを追求 ――開業まで、どのように準備を進めましたか?
エステの分野は未経験で、経営の知識も顧客もいない状態からのスタートだったので、とにかく学びの連続でした。個人サロンで信頼されるためには資格があった方がいいと思い、まずは育休中にスキンケアアドバイザーの資格を取得。2024年4月に正社員で職場復帰して10月で辞めるつもりでしたが、会社にもう少し残ってほしいと言っていただき、さらに1月までパートで勤務しました。
その間に、サロンで取り扱うスキンケアブランドに関する知識の習得や手技練習を行いました。子どもを寝かしつけた後に勉強する毎日でした。そして、2025年3月にサロンをオープンしました。
――着々と準備を進め、仕事を辞めて2か月後にサロンをオープンされたとはすごいですね。取り扱うブランドはどうやって決めたのですか?
私自身が使って肌が変わると実感していた、イスラエル発のスキンケアブランド『CHRISTINA(クリスティーナ)』を導入しました。
――香椎で開業された理由を聞かせてください。
大きく3つあります。第一に、ママさんたちが通いやすいサロンづくりを目指しているので、近隣の千早や照葉など街の開発が進み、子育て世代が増えている東区エリアに着目しました。また、香椎は私が高校時代を過ごしたなじみの地であることが後押しに。そして、競合環境をみたとき、東区にはCHRISTINAを取り扱うサロンがなかったことが決め手になりました。サロンの空間を大切にしたくて、マンションの一室ではなくテナントを探し、新築だった今の物件に決めました。
――西日本シティ銀行に融資のご相談をいただいた経緯は?
いとこに開業すると話したら、知り合いの経営者や公認会計士を紹介してくれました。その経営者から、西日本シティ銀行のビジネスサポートセンター のことを教えてもらったのがきっかけです。もともとプライベートでも西日本シティ銀行を利用しているので、安心感がありました。ビジネスサポートセンターに行って事業計画書などを見ていただくと、親身にお話を聞いてくださって、資金面だけでなく経営全体を考えてアドバイスいただいたのが心強かったです。まだ実績がないのに、将来性を見込んで開業資金を融資いただき、ありがたく思っています。
20代から70代まで幅広い客層で、全国2位に輝く ――こちらのサロンについて教えてください。
PARNE de beauteは「忙しい女性の美しさと心を整えるトータルビューティーサロン」をコンセプトとして、肌質改善を軸に、目元やネイルまで整えることができる完全予約制のサロンです。フェイシャル担当は私ともうひとりスタッフがいて、まつ毛とネイルのスタッフもいます。
また、ママさんたちに安心して通ってもらえるように、毎週火曜と木曜はキッズスペースに見守りのスタッフがいます。お子さん連れでもゆっくり施術を受けていただけるので、とても喜ばれています。
――どうやって集客をされましたか?
ゼロからのスタートなので、まずは認知を広めるため、大手美容予約サイトを半年だけ導入しました。ほかにInstagramやGoogleを充実させながら新規のお客さまやご紹介をメインに集客を行い、リピートしてくださるお客さまが増えていきました。
私と同世代の30代をメインに、20代から70代まで幅広いお客さまがいらっしゃいます。70代のお客さまはこれまで全然ケアをしてこなかったからシミなどが気になるけれど、「お肌を変えたい」「ずっときれいでいたい」という素敵な思いをお持ちで、来られるたびに「癒しをありがとう」「忙しいと思うけどご飯をちゃんと食べてね」と気遣ってくださって。あたたかく応援してくださるお客さまばかりです。
――いろいろな賞状や認定証を飾られていますね。
スキンケア資格講座での最優秀賞など、頑張りを認めていただいて励みになっています。CHRISTINAでは開業から3か月で認定サロンを取得することができ、史上最速と驚かれました。売り上げや設備などの査定があり、だいたい1年ほどで認定されるそうですが、ありがたいことに3か月で取得できて、サロン向け会報誌でインタビューを受けました。
また、年に1度のアワードで「Before Afterランキング毛穴部門」2位になりました。お客さまがどのように変化したのか、症状や施術内容、エピソードなどを添えてエントリーしたところ、全国に2,000ほどあるサロンの中で2位に選んでいただき、大変光栄に思っています。受賞を知ったお客さまたちが「ここに通って良かった」と一緒に喜んでくださって、思い切ってサロンを始めて良かったなと心からうれしく思っています。
子育てとのバランスを図りつつ、拡大していきたい ――開業から1年でかなり順調ですね。
お客さまに恵まれていますが、もちろん大変なこともありました。家族との時間を大事にしたくて開業を選択したのに、特に準備期間は忙しくて、子どもに寂しい思いをさせて家族にも負担をかけてしまって悩みました。また、開業してすぐはお客さまが来ない日も……経営の難しさに直面し、本当にこれで良かったのかなと思ったこともあります。
でも、オープン後に試行錯誤して、少しずつ仕事と子育ての調和を図れるようになってきました。お休みの日は息子と遊び、お仕事は子どもが寝た後にしています。土曜は保育園で少し寂しい思いをさせているかもしれませんが、息子がもう少し大きくなったときに「僕のママってキラキラ輝いていて、カッコいい」と思ってもらえるように頑張ります。
――最後に、今後の展望をお聞かせください。
サロン名の「PARNE」は「pearl(真珠)」と「partner(相棒)」を掛け合わせた造語で、「de beaute」は「美しさの」という意味です。女性を輝かせる真珠のように、女性に長く寄り添う美のパートナーでありたいという願いを込めています。そんなPARNEのブランド価値を高めながら、将来的には拡張移転や店舗展開も視野に入れています。そのために、今はスタッフの育成にも力を入れているところです。より多くの女性の幸せをサポートができるように、これからも前向きに歩んでいきます。
PARNE de beauteについて お知らせ ▷Fukuoka Growth Next では西日本シティ銀行スタッフが毎週水曜日常駐しています。創業に関するご相談も承っていますのでお気軽にお越しください。 ▷福岡市と北九州市には創業期のお客さまをサポートする専門拠点『NCB創業応援サロン 』を設置していますので、こちらにもお気軽にお越しください。[NCB創業応援サロン福岡] 福岡市中央区天神2-5-28 大名支店ビル7階 平日:9:00~17:00 TEL:0120-713-817[NCB創業応援サロン北九州] 北九州市小倉北区鍛冶町1-5-1 西日本FH北九州ビル5階 平日:9:00~17:00 TEL:0120-055-817
◎コワーキング施設「Zero-Ten Park DAIMYO」 ※renewのサイトポリシー /プライバシーポリシー はこちら。
福岡市出身。九州大学教育学部を卒業、ロンドン・東京・福岡にて、女性誌や新聞、Web、報告書などの制作に携わる。特にインタビューが好きで、著名人をはじめ数千人を取材。2児の母。
このライターの記事を読む >