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中小企業新事業進出補助金とは?第3回公募の概要や活用例を解説

By 浜名 礼奈 |
公開日 2026.02.27
中小企業新事業進出補助金とは?第3回公募の概要や活用例を解説

中小企業新事業進出補助金(以下、新事業進出補助金)は、中小企業等が既存事業とは異なる分野や市場への進出を図る際に活用できる補助金です。

新製品・新サービスの展開や新市場への参入のために必要な設備投資やシステム導入等が対象となります。

この記事では、新事業進出補助金の第3回公募について、制度概要や活用例を中心に解説します。

※記事内容は、令和8年2月4日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。

新事業進出補助金とは

新事業進出補助金は、既存の事業とは異なる、新市場・高付加価値事業への進出にかかる設備投資等を支援する制度です。

既に製造等している製品等の増産のみの場合は、補助対象となりません。

参照:経済産業省 米国関税対策ワンストップポータル

活用例

ここでは、新事業進出補助金の活用が想定される2つの事例を紹介します。いずれも、既存事業とは異なる分野・市場への進出であることが前提となります。

(1)ガソリン車の部品を製造していた事業者が、新たに半導体製造装置部品の製造に挑戦
→ 既存の製造技術を応用しつつ、新市場である半導体分野に進出する取り組みです。

(2)アプリやWEBサイトの開発ノウハウを活かし、新たにECサイトの運営を実施
→ アプリやWEBサイトの開発を行っていた事業者が、既存事業でのノウハウを活かして、地域の特産物等を取り扱う地域商社型のECサイトの運営を行う取り組みです。

参照:新事業進出補助金 概要説明会(第3回公募)

補助対象者

本補助金の補助対象者は、企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦を行う中小企業等 です。

米国の関税措置による影響を受けている、または影響を受けることが見込まれる事業者は、優先的に採択の対象となります。ただし、必ず採択されるものではありません。

また、本補助金は、中小企業等の新規事業への進出を通した企業規模の拡大や賃上げを事業の目的とすることから、応募申請時点で従業員が0名の事業者は対象となりません。

過去に不採択となった場合でも、事業計画を見直せば次回以降に再申請できます。なお、前回の応募申請データを引き継ぐことはできませんのでご注意ください。

基本要件

基本要件として、中小企業等が、企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦を行い、以下の要件をすべて満たす3~5年の事業計画に取り組むことを定めています。

1. 付加価値額の年平均成長率が+4.0%以上増加
2. 1人あたり給与支給総額の年平均成長率が、事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上、または給与支給総額の年平均成長率+2.5%以上増加
3. 事業場内最低賃金が事業実施都道府県における地域別最低賃金+30円以上の水準
4. 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表する 等

既存事業も含めた事業者全体での付加価値額が、事業計画最終年度において目標値を達成していることが必要です。

付加価値額は、以下の計算式により算定できます。

【付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費】

なお、上記「2」「3」については、目標値未達の場合、補助金返還の義務があります。

補助対象経費・補助率・補助上限額

本補助金の補助対象経費・補助率・補助上限額は、次のとおりです。

補助対象経費

機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費

補助率

1/2

補助上限額

従業員数20人以下 2,500万円(3,000万円)
従業員数21~50人 4,000万円(5,000万円)
従業員数51~100人 5,500万円(7,000万円)
従業員数101人以上 7,000万円(9,000万円)

※補助下限750万円
※大幅賃上げ特例適用事業者(事業計画期間において①事業場内最低賃金+50円、②給与支給総額+6%を達成)の場合、補助上限額を上乗せ(上記カッコ内の金額は、特例適用後の上限額)

中小企業等とリース会社が共同申請をする場合には、中小企業等がリース会社に支払うリース料から補助金相当分が減額されることなどを条件に、機械装置またはシステムの購入費用について、リース会社を対象に補助金を交付することが可能です。

ただし、本スキームを利用する場合、中小企業等がリース会社に支払うリース料そのものについては補助対象外となりますのでご注意ください。

また、建物の購入や賃貸、土地の造成費用は対象外です。

本事業では、減価償却資産の耐用年数等に関する省令における「建物」「建物附属設備」の区分に該当する物件を建設・改修する費用のみ建物費として計上することができます。

原則、老朽化建物の補強や雨漏り修理などの修繕費は補助対象外です。ただし、事業計画の実施に不可欠と認められる建物の建設・改修費は補助対象となる場合があります。

過去の採択状況

新事業進出補助金は、令和7年12月19日をもって第2回公募が終了しています。

第2回公募の採択発表は、令和8年3月下旬頃を予定しています。

ここでは、第1回公募の採択結果について解説します。申請件数・採択件数・採択率は、次のとおりです。

申請件数

3,006件

採択件数

1,118件 ※うち、関税加点対象は590件

採択率

約37.2%

また、都道府県別の申請・採択件数は、次のとおりです。

都道府県別の応募・採択件数一覧

出典:新事業進出補助金 第1回公募の採択結果について
掲載ページ:新事業進出補助金 公式HP

応募件数・採択件数ともに、東京都、大阪府、愛知県が多い結果となっています。
次いで、兵庫県、神奈川県、福岡県・静岡県という結果になりました。

採択件数を各都道府県内の中小企業数に占める割合で見ると、東京都が0.05%である一方、福岡県は0.03%となりました。

業種別応募件数・採択数の棒グラフ

出典:新事業進出補助金 第1回公募の採択結果について

また、主な業種別の応募件数割合を見ると、応募件数・採択件数ともに、製造業、卸売業・小売業、建設業の順に多い結果となりました。

公募スケジュール

第3回公募のスケジュールは、次のとおりです。

公募開始

令和7年12月23日

申請受付

令和8年2月17日

申請締切

令和8年3月26日

申請方法

応募申請方法は、本補助金専用の申請システムを通じた電子申請受付のみです。書面(紙)での申請はできませんのでご注意ください。

上記システムの利用には、GビズIDプライムのアカウント取得が必要です。ID取得には、申請から2週間程度かかりますので、早めに取得申請を行ってください。

<GビズIDプライムアカウント取得方法>

1. GビズIDホームページから「アカウント作成」にカーソルを合わせる
2. 「GビズIDアカウント申請」を選択し、プライムアカウントを申請する

なお、GビズIDには、次の3種類のアカウントがあります。

1. GビズIDプライム
2. GビズIDメンバー
3. GビズIDエントリー

本補助金の申請には、「1」のGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。

参照:新事業進出補助金 公式HP

まとめ

この記事では、新事業進出補助金の第3回公募について、制度概要や活用例を中心に解説しました。

制度の趣旨や要件を確認のうえ、自社の事業計画に合う場合はぜひ、活用をご検討ください。

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