
福岡県では、「福岡県中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金」を実施しています。
本補助金は、経営革新計画の承認を受け、その実現に向けて取り組む中小企業者等を対象に、計画に基づく事業に必要な経費の一部を補助する制度です。
この記事では、福岡県中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金の制度概要や対象者、対象経費等について解説します。
※記事内容は、令和8年3月25日時点の情報です。最新の情報は、必ず公式HPをご確認ください。
中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金とは?

出典:【チラシ】福岡県中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金
掲載ページ:福岡県 福岡県中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金
中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金は、持続的な賃上げに取り組むため、経営革新計画の承認を受けた福岡県内の中小企業者等を対象に、計画に基づく事業に必要な経費の一部を補助する制度です。
深刻な人手不足や物価高の中、中小企業者等の経営向上を図ることで、持続的な賃上げにつなげることを目的としています。
なお、本補助金は、経営革新計画の承認を受けた後に申請を行う必要があります。
参考)経営革新計画とは
経営革新計画とは、新商品開発や新サービスの提供など新たな事業活動を行うことにより、経営の相当程度の向上を図る事業計画のことです。
計画の承認を受けると、中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金をはじめとした補助金による支援措置や保証・融資の優遇措置などを受けることができます。
個々の中小企業者等にとって新たな取り組みであれば、既に他社において採用されている技術や方式等を活用する場合でも、原則として承認の対象となります。
ただし、同業他社において既に相当程度普及している技術や方式等の導入は、承認対象外となりますのでご留意ください。
また、単なる製造ラインの追加、老朽した設備の更新、営業所の増設、取扱品目の追加等は、既存事業の増強(事業規模の拡大)に該当し、新たな取り組みとは認められません。
経営革新計画の作成にあたっては、まずは、お近くの商工会や商工会議所にご相談ください。
参照:福岡県 経営革新計画について
補助対象者
補助対象者は、次の要件をすべて満たす事業者です。
1. 福岡県内に本店を置く中小企業者または福岡県内に住民登録している個人事業主
2. 令和7年7月1日以降に福岡県から経営革新計画の承認(変更承認を含む)を受けている者
3. 福岡県知事から承認を受けた経営革新計画に記載している新事業活動に取り組む者
4. 補助対象期間最終月の12か月前から補助事業終了時までに事業場内最低賃金を時間給換算で30円以上引き上げる者
5. 暴力団対策法に規定する暴力団等に該当しない者
注意事項
・令和8年2月以前に福岡県から経営革新計画の承認を受けている方は、申請予定の経費が経営革新計画に記載があるかご確認のうえ、申請してください。
・経営革新計画に記載がない場合は、先に経営革新計画の変更申請を行い、県からその承認を受けたうえで補助金の申請を行う必要があります。
・現時点で従業員を雇用していない事業者でも、補助申請時までに新たに従業員を雇用し、初回賃金の支払いを完了している場合は申請が可能です。
・新たに雇用した従業員の賃金を事業場内最低賃金とし、その賃金を補助事業終了時までに時間給換算で30円以上引き上げた場合は補助対象となります。
賃上げ要件

出典:公益財団法人福岡県中小企業振興センター 福岡県中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金
賃上げ要件として、補助対象期間最終月の12か月前から補助事業終了時までに、事業場内最低賃金を時間給換算で30円以上引き上げる必要があります。
なお、事業場内最低賃金は、賃金計算時点において福岡県の最低賃金以上であることが必要です。福岡県の最低賃金は、令和7年11月16日の改正により1,057円となっています。
補助対象事業
対象となる事業は、次の要件をすべて満たす事業です。
1. 福岡県知事から承認を受けた経営革新計画に記載している新事業活動に該当する事業
2. 福岡県内において実施する事業
3. 国、福岡県またはその他の地方公共団体等の補助金交付を受けていない事業
参考)新事業活動とは
新事業活動とは、次に挙げる新たな取り組みを指します。
1. 新商品の開発または生産
2. 新サービス(役務)の開発または提供
3. 商品の新たな生産または販売方式の導入
4. サービス(役務)の新たな提供方式の導入
5. 技術に関する研究開発およびその成果の利用
6. その他新たな事業活動
参照:福岡県 経営革新計画について
補助対象経費
補助対象経費は、次のとおりです。
- 設備機器導入費
- システム構築費
- 工事費
- 外注費
- 広告宣伝費
- その他経営革新計画上、理事長が必要と認める経費
補助率・補助上限額
補助率、補助上限額は、事業場内最低賃金の引上げ額に応じて異なります。
事業場内最低賃金の引上げ額 | 30円以上60円未満 | 60円以上 |
|---|
補助率 | 対象経費の2/3以内 | 対象経費の3/4以内 |
|---|
補助上限額 | 120万円 | 135万円 |
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申請の流れ
本補助金の申請には、「経営革新計画の申請」と「中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金の申請」の2つのステップがあります。

出典:【チラシ】福岡県中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金
本補助金の申請には、まず経営革新計画の申請が必要です。計画申請書を作成し、最寄りの商工会や商工会議所に作成相談を行います。
その後、策定指導員による策定指導を受ける必要があります。
策定指導員が企業訪問(または商工会・商工会議所、中小企業振興事務所等での打合せ)を行い、申請内容の確認と計画実施に向けた助言指導を行います。
指導依頼は、面談予定日の5営業日前までが原則です。なお、依頼期限は、令和8年5月22日です。
その後、経営革新計画申請書類を福岡県行政書士会に提出します。承認には申請後、概ね1か月程度を要します。
申請スケジュール

出典:【チラシ】福岡県中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金
経営革新計画・補助金の各申請期間は、上図のとおりです。本補助金は期間を区切って第5回まで公募を行います。
経営革新計画の策定指導依頼期限は令和8年5月22日となっていますのでご注意ください。
指導依頼は原則として面談予定日の5営業日前までです。急な依頼の場合は、依頼を受けられない場合があります。
また、策定指導の依頼時点で申請書の様式に空欄があったり、完成度が低い場合も、策定指導依頼を受けられない場合があります。事前に十分確認してから依頼することが重要です。
まとめ
この記事では、福岡県中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金の制度概要や対象者、対象経費等について解説しました。
本補助金は、経営革新計画の承認が必要となる点や賃上げ要件がある点など、事前に確認しておくべきポイントが多い制度です。
申請を検討している場合は、事前に制度内容や申請の流れを入念に確認しておきましょう。
参照:福岡県 福岡県中小企業経営革新・賃上げ緊急支援補助金
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株式会社Stayway 代表取締役CEO 公認会計士
東京大学経済学部卒業 / 公認会計士・経営革新等支援機関。デロイト トウシュ トーマツ出身。東京及びシアトルにおいて、IPO支援に従事したのち、香港本社のPEファンド・経営コンサルティングファームに勤務。「中小企業や地域のポテンシャルを開放」するため、2017年株式会社Staywayを創業。
※本記事の監修者です。
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