スマートレジ導入やPOSレジ改修等を支援!デジタル化・AI導入補助金の事前着手制度を解説

デジタル化・AI導入補助金では、インボイス枠(インボイス対応類型)において、スマートレジシステムの導入に係る申請を3次締切分から優先採択しています。
また、令和8年9月24日には、従来型のレジからスマートレジへの切り替えやPOSレジ等の改修を支援する「事前着手制度」の導入を公表しました。
そこでこの記事では、デジタル化・AI導入補助金の事前着手制度について、制度実施の背景や対象となる取り組み、申請時期などを解説します。
※記事内容は、令和8年10月5日時点の情報です。最新の情報は、必ず公式HPをご確認ください。
\補助金診断もできる!/
西日本シティ銀行ビジネスステーション
デジタル化・AI導入補助金とは
デジタル化・AI導入補助金は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けたITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する制度です。
対象となるITツール(ソフトウェア、サービス等)は、事前に事務局の審査を受け、補助金HPに登録されているものに限られます。
デジタル化・AI導入補助金には、次の5つの申請類型があります。
● 通常枠
● インボイス枠(インボイス対応類型)
● インボイス枠(電子取引類型)
● セキュリティ対策推進枠
● 複数者連携デジタル化・AI導入枠
なお、デジタル化・AI導入補助金の制度詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。
▶ デジタル化・AI導入補助金とは?過去公募からの主な変更点や制度概要を解説
インボイス枠(インボイス対応類型)とは

出典:デジタル化・AI導入補助金 公式HP スマートレジシステム導入に「デジタル化・AI導入補助金」が活用できます
デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠(インボイス対応類型)では、令和5年10月1日に開始されたインボイス制度への対応に必要な会計・受発注・決済ソフトの導入費用に加えて、レジ端末として利用するタブレット等のハードウェア導入費用の支援も受けることができます。

出典:デジタル化・AI導入補助金 公式HP インボイス枠(インボイス対応類型)
ただし、ハードウェアのみの申請はできません。ハードウェアを補助対象とする場合は、そのハードウェアがソフトウェアの使用に資するものであることが要件となります。
また、インボイス枠(インボイス対応類型)では、スマートレジシステムの導入に係る申請について、3次締切分から優先採択を行っています。
スマートレジ(システム)とは、タブレットやスマートフォン等の汎用機器をレジ端末として利用する「モバイルPOSレジ」等を指します。
従来のガチャレジ・メカレジと比較して、売り上げや在庫、顧客情報等をまとめて管理できるため、業務効率化や生産性向上が期待できます。
スマートレジとガチャレジ・メカレジとの比較は、次のとおりです。
スマートレジ | ガチャレジ・メカレジ | |
|---|---|---|
会計・集計 | 売り上げ・会計データが自動集計で省力化 | レジ締め・集計は手作業中心 |
売り上げ | 商品別・時間帯別に見える化 | 合計額のみ把握 |
導入コスト | 補助金活用で低負担 | 初期費用は低め |
参照:デジタル化・AI導入補助金 公式HP スマートレジシステム導入に「デジタル化・AI導入補助金」が活用できます
事前着手制度について
通常、補助金では、交付決定後に補助対象事業に着手することが大原則となっています。
一方、事前着手制度では、補助対象となるスマートレジの導入やPOSレジの改修等を行った後に、補助金を申請できます。
事前着手制度実施の背景
デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠(インボイス対応類型)では、スマートレジシステムの導入に係る申請を3次締切分から優先採択しています。
また、政府は令和8年9月15日に「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」を閣議決定し、令和9年4月1日から2年間、軽減税率の対象となる飲食料品の消費税率を1%とする方針を示しました。
こうした動きを踏まえ、デジタル化・AI導入補助金では、従来型のレジからスマートレジへの切り替えや、POSレジ等の改修を新しい税率への対応に間に合わせるため、事前着手制度を設けます。
参照:デジタル化・AI導入補助金 公式HP 変化の時代に対応できるスマートレジの導入(事前着手制度)を行います
事前着手制度の対象となる取り組み
令和8年9月15日以降、補助対象となるスマートレジの導入やPOSレジの改修等を行った後に、補助金を申請できます。
事前着手制度の申請時期
申請受付は令和9年1月頃を予定しています。公募要領は後日公開予定のため、詳細は公募要領をご確認ください。
スマートレジ導入事例
お弁当の製造・調理・販売や仕出し、飲食店経営を行う企業では、スマートレジの導入によって、昼時にレジ対応にかかっていた従業員が調理に割ける時間が大幅に増えました。
弁当の提供スピードが上がり、お客さまの待機時間も減少しました。
また、タッチパネルによるセルフ注文を導入し、注文時におすすめのオプションメニューを自動で表示できるようになりました。追加注文が増え、客単価は2割上昇しました。
さらに、レジシステムの変更によって、売れ筋商品の分析や顧客管理もデジタル化できました。
参照:デジタル化・AI導入補助金 公式HP スマートレジシステム導入に「デジタル化・AI導入補助金」が活用できます
インボイス枠(インボイス対応類型)交付決定状況
インボイス枠(インボイス対応類型)のこれまでの交付決定状況は、次のとおりです。
締切 | 申請数 | 交付決定数 | 交付決定率 |
|---|---|---|---|
1次締切分 | 4,324 | 2,027 | 約46.9% |
2次締切分 | 3,790 | 2,096 | 約55.3% |
3次締切分 | 3,982 | 1,781 | 約44.7% |
参照:デジタル化・AI導入補助金 公式HP 交付決定事業者一覧
まとめ
この記事では、デジタル化・AI導入補助金の事前着手制度について、制度の背景や対象となる取り組み、申請時期などを解説しました。
事前着手制度では、令和8年9月15日以降に補助対象となるスマートレジの導入やPOSレジの改修等を行い、その後に補助金を申請できます。
申請受付は令和9年1月頃を予定しており、現時点では公募要領が公開されていません。
補助対象となる具体的な経費や申請手続き等の詳細については、今後公表される公募要領を確認しましょう。
\補助金診断もできる!/
西日本シティ銀行ビジネスステーション
※renewのサイトポリシー/プライバシーポリシーはこちら。
Writer
株式会社Staywayディレクター 公認会計士
中央大学商学部・グロービス経営大学院卒業(MBA) / 公認会計士 デロイト トウシュトーマツ出身。監査法人、飲食チェーンの経営企画、人材大手の社内ベンチャーの事業推進・営業企画を経て、株式会社Staywayに参画。Staywayでは、事業開発、営業、カスタマーサクセス、補助金申請支援に従事。
※本記事の監修者です。
このライターの記事を読む >おすすめの記事

西日本シティ銀行のグループ総合力を活用して、お客さまの課題を解決
西日本シティ銀行とそのグループ企業による取組事例をご紹介。第一回目は、「女性の”産後ケア”をもっと気軽に利用してほしい」という産婦人科の思いから、アプリ開発を実現するまでのストーリーをご紹介します。

【今月のZero-Ten Park】株式会社メゾン・リノベ|「暮らし」と「医療」をデザインする
福岡を中心にグローバル展開するシェアオフィス&コワーキングスペース「Zero-Ten Park」。そこに入居している、今注目したい企業をピックアップ。今回は「株式会社メゾン・リノベ」をご紹介します。

【脱炭素化に取り組むフォレストライク企業】株式会社日本テレメッセージ
【脱炭素化に取り組むフォレストライク企業】株式会社日本テレメッセージのインタビュー記事です。

【脱炭素化に取り組むフォレストライク企業】株式会社ROCKY-ICHIMARU
【脱炭素化に取り組むフォレストライク企業】株式会社ROCKY-ICHIMARUのインタビュー記事です。

選んだのは就活ではなく学生起業家の道|合同会社ドルフィン 木下銀次郎さん
大学時代にホームページの制作を請け負うことからスタートし、個人事業主として起業後、たった1年足らずで法人化した合同会社ドルフィン代表の木下銀次郎さんをインタビュー。SES(システムエンジニアリングサービス)事業やWebアプリケーション開発事業といった現在の事業内容をはじめ、起業に至るまでの経緯や学生で起業することのメリットやデメリット、これから先の展望などについてお話を伺いました。

顧客の「なぜ」をテクノロジーで可視化する| curioph株式会社玉木穣太さん
curioph(キュリオフ)株式会社代表の玉木穣太さんに、AIリサーチツール「POLLS(ポールズ)」についてプロダクト誕生の背景やビジネスの可能性について伺いました。

現場の改善アイデアを、AIで資産に変える|株式会社ゲンテイ 元堤晴香さん
製造業の人たちが改善提案書をスピーディに作成できるアプリ「KaizenEX(カイゼンエクスプレス)」を開発した株式会社ゲンテイ代表取締役の元堤晴香さんに、プロダクト誕生の背景やビジネスの可能性について伺いました。

だしと見た目のインパクトにこだわるたこ焼きで起業|nancle 小林俊貴さん
福岡・大名にある人気のたこ焼き屋「nancle(なんくる)」。代表の小林俊貴さんに、起業のきっかけやわずか2か月で店の立ち上げに成功した理由など、色々なお話を聞かせてもらいました。